「中国茶風雅の裏側」

〜スーパーブランドのからくり

平野 久美子 文春新書 700円


  

最近中国茶が流行っている。
猫も杓子も「ウーロン茶」を飲んでいる(ほんまか?)。

そしてボクたちの頭の中には「中国茶=烏龍茶」という図式が出来上がっている。
本書で書かれているのは、そんな図式に警鐘を鳴らすことではなく、実はもう一歩も二歩も先を行くお話し。100gが何千円や何万円という驚くような単位で取引されている中国茶の「スーパーブランド」についての警鐘が、ガンガン鳴らされているのだ。

この本は、そんな高いお茶を飲む(買うことが出来る?)ごくごく一部のマニア向けかと言うと、ボクのように中国茶をちびっとかじっただけの若造でも「なるほど」と楽しんで読むことができる。
これから中国茶を楽しもうという方なら、面白く読めるのではないでしょうか。但し、教科書や参考書と言った位置付けではなく、あくまでも「副読本」としてね。

ボクが香港や台湾で買うことが多い「四季春」、大陸で買う「黄金桂」がどんなお茶なのかわかって、勉強になりました。

朝日新聞の書評(2003年03月09日)に掲載されていたのを覚えており、紀伊国屋書店梅田本店にて仕事の合間に購入。
興味をお持ちならスラスラ読めます(興味が無ければ苦痛でしょう)。

おしまい。