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いいコースの終点は摩耶山山頂 |
この日は“お花見ハイク”。
「摩耶山のサクラは青みがかった花が咲くらしい」という極秘情報を悪友カプが入手したので、目的地は六甲の摩耶山に決定。では、どんなコースを経て摩耶まで歩くか。地図とにらめっこして検討する。あまりアップダウンが激しくなくて、それでいて変化に富んで楽しいコースはないかな。
当日は絶好の好天。しかも、平野部では見ごろも見ごろ。これほどの環境は望めないようなお花見週末になりました。
生駒から駆けつけるカプに考慮して、三宮に8時半に集合。ちらほらと山行の姿をした方がいる、皆さん新神戸の方角を目指している。やっぱりなぁ。
カプに小町、栗ちゃん、それになっちゃんと森の音さんにボクと合計6名のパーティ。
新神戸の駅から布引の滝へ至る道の登山口は、初めてだとちょっとたどり着きにくい。ボクもここでは上手く言葉では説明しにくい、是非、事前に調査をしてくださいね。
三宮から新神戸までが絶好のウォーミングアップになる。コースに入って少し行くと階段で、ここから高度を稼ぎ始める。もう少し歩いている方が多いかなとも思ったけれど、意外なことにちらほら程度。
新幹線の駅からこんな近くにあっていいのかとも思う場所に、雌滝に雄滝。もうここまでで一汗かいている。茶屋で一息入れて、すぐにラジオ体操の広場。ここでもトイレ休憩。ここは展望台にもなっていて、眼下には神戸の街並みが広がる。広場の周囲にはサクラが咲き乱れている。キレイだね。
ここから市ヶ原までは階段やコンクリートで舗装された歩きやすいコース。徐々にコースの巾が狭まってきて、見慣れたトイレが見えれば市ヶ原。ここでもう一度休憩。今日はどんどん一息入れながら、のんびり山行。
基本的には上りだけど、だらだらとしたコースなので、あんまり高度を稼いでいる感覚はない。またアップダウンを繰り返しながら、流れに沿って北上する。
今までどうして気が付かなかったのだろう。六甲のツバキは冬のものだと思い込んでいたけれど、今の時期が一番いい。六甲特有のマゼンタの花が咲き乱れ、しかもコース上にたくさん落ちている。一つひとつを見ればイマイチなんだけど、これだけ咲いていたり落ちていたりすると、それはそれは素晴らしい! 少し離れて見るのには、今の季節が一番いいんだ!
コブシやレンギョウも咲き乱れている。このあたりまで来るとサクラはまだちらほらで、場合によってはまだツボミが脹らむ程度。
すっかり汗をかいて、暑さすら感じる。新芽が吹き出す前のこずえを射抜いて届く日差しは痛いほど。
「冬が終わって、いきなり初夏やねんなぁ」
稲妻坂、地獄谷、黒岩尾根へ通じるそれぞれの分岐をやりすごす。
六甲のコースはどこもしっかりとした案内板が整備されていて、コースを逸れなければまず迷うことはありません。やがて、コースは沢の流れと同じ高さになる。トゥエンティクロス(案内板によっては「ツェンティクロス」になってるよ!)に入る。
以前、この道を歩いたときは、もう少しトゥンティクロスだったような気がするけれど、今回はなんだか「ファイブクロス」程度だったような気がするなぁ...。
幾つかの堰堤を越え砂地の広い河原に下りればすぐに植物園入口への分岐。ここからは徳川道を辿る。基本はそんなにきつくなく、どんどん歩けるのが嬉しい。もちろん、ボクがこのところ詰めて歩いているから身体が慣れてきたせいもあるけどね。
このあたりから一部杉の植生の森も出てくる。谷の流れとの高度さも出てきて、いよいよ六甲の真ん中に来たなって気配が濃厚に漂う。汗も流れるけれど心の開放感も感じられる。
それは、ボクの標準からするとここまでは余りにもコースが整備されすぎていて、山を歩いているのかそれとも造られたコースを歩かされているのかよくわからなかったから。
すぐに徳川道とも別れを告げ、表示板に導かれるまま桜谷に入る。
想像以上に水量がある沢に沿って、ここから摩耶山まで一直線。そんなにきつくはないけれど、暗い谷をつめていく。沢の水は冷たいよ。途中、何度も一息入れながら歩みを進める。
ただ、ボク自身もこの道は初めてだから、地図を見ながらもあとどれくらいかわからない。「もうちょっと、もうちょっと」と声を掛けながら頑張ってもらうしかない。
遊歩道を経てようやく舗装道路へ。
感動や達成感には乏しいけれど、今回の趣旨は“お花見ハイク”だからこんなものかな。整備された展望台が待つ摩耶山の山頂。一汗かいた善男善女が集っていました。コースそのものの難易度は低いけれど、ゆっくりのんびり楽しめるいいコースです。ファミリーでも楽しめますね。それは、カプの口がコースを通じて軽かったことで証明されてますね(ごく一部を除く)。
それでも、日陰に陣取って一息ついていると、汗が引いてしまうと背中に当たる陽射しを心地よく感じるのは、まだまだ春の浅さの証明でしょうか。
ここでお弁当を広げ、ロープウェイ、ケーブルカーを乗り継いでケーブル下まで一気に降りました。ここから水道筋へ降りる道すがら、公道の一部が見事なサクラのトンネルになっていて、ここのサクラが青いのかどうか確かめる術もなく見とれてしまいました!
サクラのトンネルの下で、栗ちゃんとは別れ、阪急の踏切りで西灘温泉へ向かうカプと小町とも別れる。そのまま流れ解散になりました。王子公園のサクラも見事で、花の房が今にもこぼれ落ちそうになっていたのが印象的でした。帰りの阪急の車窓からもどんどんサクラが見え、まさに“春爛漫”。途中、夙川駅では花見帰りのお客さんでホームが一杯でした。
体調が芳しくないなか、参加してくださったなっちゃんもお疲れ様。お身体は大丈夫でしたか? 栗ちゃんもまた別のコースにチャレンジしましょうね。
おつかれさまでした!
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