悪友のデザイナーであるカプと歩く会の第三弾。毎回参加者は微妙に異なっているけれど、ステップを踏んで着実に成長(?)している模様。
今回は湖西・比良山系の入口。小女郎峠から蓬莱山を目指すコース。ボクは2000年の9月に一度歩いている。当時はボクもまだまだ修行が足りなくて、青息吐息で這うようにして歩いたけれど、今回はどうでしょう?
大阪駅のホームで待ち合わせ。阪急の車内も、このホームにもちらほらと山行の姿をした方がいらっしゃる。絶好の天気に恵まれたこの連休、皆さん楽しんでくださいね。
降りる駅は「蓬莱・ほうらい」。何ともいい名前の駅名ですね。ホームから見上げる比良の山並みは迫力があり、果たしてあそこまで自分の足で歩けるのか、そんな素朴な疑問が頭をかすめる...。
今回は、カプに小町、小町の旧友のマーチン、そーさん、そしてボク。駅前の広場で準備体操にストレッチ、そしてリースを締めなおして装備を確認する。地図を首からぶら下げて、さぁスタートだ!
最初は舗装された道をテクテクと。集落を通り過ぎると、植生された林の中。すると湖西道路を跨ぐ。先行されていた二組をここまでに追い抜く。おぉ、このメンバーで「追い抜く」なんて奇跡のようなことではないか!
その後は左手に田んぼが広がり、右手には杉林。田んぼには水が張られて田植え機が活躍している。そうかゴールデンウィークは田植えの時期でもあるのだ。
のどかな風景をよそに、首筋に受ける日差しは容赦なく、平坦そうに見える坂道も怠惰な日常を送っているボクには応える。まだ30分も歩いていないのに、もはや全身が汗まみれ。
やがて、右手にせせらぎと平行するようになる。何度かの小休止を挟んで、ようやく舗装道路のどんつきに到着。ここには軽トラの廃車が打ち捨てられている。もう汗びっしょりで、う〜ん、ここから先が思いやられる。少し後ろにワンちゃんを連れた4人組が見える。
振り返ると、かすんだ空気の向こう側に琵琶湖の湖面がうっすらと輝いている。上空は、確かにいい天気なんだけれど、見下ろすとかすんであまりクリアではないのが残念。今日は風が弱いからね。
ここから山道。杉の根っこを踏みながらもう少し頑張ると“薬師滝”。地図上でもここがポイントになっている。舗装道路の行き止まりからはすぐだから、本当はここで大休止すべきだったかな。でも、ここでももう一度ザックを降ろしてしまう。ここにも先行者の姿が。なかなか人気のコースなんですね。
滝を見送ってからは、角度が急になったような気がする。幸い、明瞭な踏み跡が続いているので、まず道に迷う心配はありません。迷子になる心配よりも、バテたり、アクシデントで動けなる心配の方が大きいよ。ここでも何度もこまめに小休止を取って、水分も補給。
谷沿いにガンガン上がっていく。沢を幾度か右へ左へ渡る。沢の水に手を入れると「おぉ冷たくて気持ちイイ!」。この沢の水を手に取ろうとしたカプがずっこけて尻餅をついてしまったのはご愛嬌ですか?
いよいよ沢ともお別れすると、それでなくても急だった上りがひときわ厳しくなり、足の運びが苦しくなる。でも、見上げる空は心なしか近くなってきたような気がする。
今回はしんどくてしんどくて、何だか周囲の景色を楽しむ余裕はそんなになかった。それでも、スミレが可憐に花を開き、イチゴのような花も咲いていた。麓では若葉の青が目にまぶしかったのに、このあたりまで上がってくると、まだ芽吹きの季節。う〜ん、自然は偉大だし、ボクも頑張って高度を稼いできたんだなぁ。
深いわだちのように掘り込まれたコースを辿ると、もう少し。さぁラスト。
少し踏ん張って笹の原にぽっかり出ると、稜線まではもう少し。一気に開放感が広がる。目の横にはなんと、規模は小さいものの幾つかの雪渓が残っている。5月のこの時期に雪渓とは、1,000mを超えると舐めてはあかんなぁ。
それでも、稜線を吹き抜ける風は乾いて気持ちいい! 雪が残っているとは信じられないような気温。ほんの数歩だけ頑張れば、苦節2時間半強。とうとう小女郎峠に到着。
そんなに広くない空き地には、幾組かのパーティが思い思いにお弁当を広げたり、休憩したり。
もう少し頑張って10分も歩けば小女郎カ池。こんな高さに池があるなんて不思議な気もしますね。
あぁ、お腹が空いた! シートを広げて、さぁお弁当!
今回のこのコース。特に技術が必要なコースではありません。技術よりもあきらめない粘り強さが必要ですね。ただ、一本道で上るか下りるかだけ。途中でイヤになってもエスケープルートはありませんから、心してチャレンジしてくださいね。小女郎峠までのラスト1時間ほどはちょっときついけれど、そこだけですから。
とにかく、達成感と開放感はあります。
帰りは、蓬莱山の三角点を経て、びわこバレイのゲレンデをスキップしながらゴンドラ乗り場まで(バテていたら、リフトに乗ることも可能です)。ここからは、麓までゴンドラで一気に下ります。あれだけしんどかったのに、下りるときはたったの8分なんてね...。
麓からJR湖西線の志賀駅までバスが出ていますので、それに乗って帰ります。
爽やかな風に吹かれて食べる「ちまき」は美味しかったなぁ!
おつかれさまでした!
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