めっきり涼しくなって秋も本番。もう水で浴びるシャワーは少し冷たく感じるようになりましたね。良く晴れ上がって放射冷却の関係か、この朝は一段と涼しかったような気がします。目覚ましをセットした4時にぱっちり目を覚まし、準備をして、装備をザックに詰め込む。と言っても、昨日使ったコーヒーを補充して、ペットボトルに水を入れただけ。
今津線にはいろんな人が乗っていたけど、神戸線にはボクのようにやま歩きの人が1/3、魚釣りへ行く人が1/3、残りは朝帰りの人達だ。芦屋川で下りたのは15人ほど。やまへの装備を持った人はぼく以外にはいなかった。
まだ少し薄暗い空はピ〜カンに晴れ上がっている。駅前の広場で準備体操。今からボランティアの方が掃除をはじめようとしています、いつもご苦労さまです。
今日はゴロゴロではなく、おたふく山を目指してロックガーデンへ。
滝の茶屋までは住宅街を歩く。まったく順調。紫がかった空がどんどん藍色から青へ変わっていく。滝の茶屋を過ぎると山道へ。
花崗岩が風化したロックガーデンへ足を進めて行く。ここらあたりから登りもきつくなり、歩みも遅くなり、喘ぎが入り、そしてとうとう立ち止まり肩で息をするようになる。今日はおたふく山から奥池に抜けてバスで帰ろうかな、なんてすっかり弱気。
ロープが張ってある岩場を過ぎるとロックガーデンの案内板へ到着。思わずここで一息入れてしまう。歩き始めて30分ちょっとしかたってないのに。ザックを降ろして、水を補給。今まで歩いてきた道筋が木々の間に見える。芦屋の街を通り過ぎて海。そして、遠く紀伊半島まで一望できる。ほんとにいい天気。
昨日の大舟山は息を付く間もなく一直線の登りだけど、六甲は懐が広いから登りと平坦な道が交互にあらわれて気分もリフレッシュできる。
もう少しがんばって風穴岩まで。ここでは先行者も一休みしている。ボクもまた一本立てる。さっきの場所より高度を稼いでいる分視界の広さがちがう。ゴロゴロも見えるし、奥池の住宅街ももう眼下だ。タバコに火を付けて一服。あーしんどかった。
ここからは森の中を進む。静かな散策道。そでもひーひー言いながら歩く。もうももがあがらへん。やっぱり連日の山歩きは応えるねぇ。東六甲は比較的乾燥していて、昨日のようにキノコを見ながら歩くという訳には行かない。
芦屋カントリーの脇を抜けてさらに高度を稼ぐと雨ケ峠。ここにはベンチがある。もちろんどっかりと腰を降ろして水分を補給。身体は熱いが、そよぐ風が心地いい。おたふく山からはマウンテンバイクの団体が降りてきた。道の途中ですれ違わなくてよかった。雨ケ峠からはもう頭上に木は無い。一面笹とススキの原っぱが続く丘陵地帯だ。
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この丘を越えると...
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細かいアップダウンを繰り返してなだらかな山頂へ到着。ススキは穂が出たばかり。登山道の脇には小さな栗が口を開いています。ハギの花も顔を出していました。おたふく山もだんだんと秋の装いをまとい始めているようです。
今日はここで大休止。昨日と違って風が弱い分だけ、陽が高くなってからの見晴らしがもう一つ。遠くは霞がかかったようになっています。淀川を越すと大阪ドームがかすんで光っていました。
コンビニで買ったおにぎりを二つ頬張る。一人で歩くときは家でおむすびを握る気にはならない。寒いかなと思ってシーフードヌードルを用意していたけどぐんぐん気温が上がってきてとても食べる気にはならない。ストーブに火を入れてコーヒーを入れた。
コーヒーを飲みながら、地図とにらめっこ。このまま切り上げるか、最高峰まで行って宝殿からバスに乗って撤収するか、更に足を伸ばして有馬まで出て一風呂浴びるか、新しい温泉会館もオープンしたしなぁ...。
取り敢えず、新しいルート開拓も兼ねて最高峰までは頑張ることにした。
一旦、土樋割峠まで下って、ここから黒岩谷へ入る。黒岩谷を上がるこの道は昨年有馬付近で声を掛けられたおじいさんから教えてもらったコースだ、しっかりしたコースがある、と。地図には点線も付いていないけどね。
確かに踏み跡程度の道が付いている。いわゆる「経験者向き」か。特に技術が必要なわけではないけれど、少なくてもルート開拓の精神と地形図の読みとりとカンは必要です。一応、赤いマーカーとテープが残っているので迷うことはないハズです。でも、ファミリー向けではありません。
砂防ダムを幾つも高巻きして越えて行くと、やがて源流地帯に。このあたりが住吉川の源なんでしょうかね。水は透明度を増し、冷たい。この水こそほんものの「六甲のおいしい水」なんやろな。再び大休止。おたふく山で飲み干してしまったペットボトルに水を補給。そしてやかんにも水を汲んで再びストーブに点火。もう一杯コーヒーを入れる。美味しかったなぁ。
足元に咲いているアザミの花に小さな蜂が蜜を求めてやって来ている。
ここから稜線のドライブウエイまではきつかったけど、単調な「七曲がり」に比べると黒岩谷のほうが新鮮なぶん気が楽だ。一軒茶屋から東へ100mほど行った所にぽっかり浮上。
最高峰に来るのは半年以上振り。防衛庁の工事もすっかり終わり、またちょっと淋しく静かな三角点の風情を取り戻していました。
ここまで頑張ったのは、ここから昨日上がった大舟山を見るため。でも三角点からみる丹波の山はたくさんありすぎて、どれが大舟なのか良く分からない。でも、きっとあの山が大舟山だ。そうに違いない(ほんまか?)。
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あのとんがった山に違いない!
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後はひたすら「銀の湯」(有馬に新しくオープンした温泉会館)目指して下るのみ。歩幅を大きくとって、駆けるように歩いて行く。
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これが新しい温泉会館
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が〜ん。
銀の湯は満員で入れません。
今日の汗は一体何処で流せばいいんや!
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阪急・芦屋川(5:30)〜(6:40)風穴岩跡(6:50)〜(8:05) 東おたふく山(8:20)〜六甲最高峰(9:50)〜有馬温泉(10:35)
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