「ブエノスアイレス」

11/Jun./2003

  

今回は梅田ピカデリーにやって来て観ました「TAXi3」。
日本でもヒットしたリュック・ベッソン制作のシリーズ。前作はテレビで観たんだけどね。でも凄く面白かった。というわけで期待を込めて劇場へやってきました。

前作に続いてのお馴染みのキャスト。
サミー・ナセルは「スズメバチ」、フレデリック・ディフェンタールは「ルーヴルの怪人」とそれぞれ出演していましたが、やっぱり彼らが一番あってるのはこの「TAXi」シリーズだなぁ。他にも今作は警察所長もバカ丸出し演技で割かし前に出てきています。
しかしそんなキャラクタが面白いはずなのに、今作はなんだか全然冴えないのだ。途中で眠たくなってしまう始末(最近こればっかりやね)。前作は画面から目を離せないほどに面白かったのに、今作のこのしょうもなさはいったいどういうことや? これなら同じようなノリの「ル・ブレ」や「トランスポーター」の方がまだ面白いぞ!
コメディ路線の筈なのに、ちっとも面白くない。ほとんど登場人物のキャラでもっているようなもんだ。
サミー・ナセリはコメディできないので、フレデリック・ディフェンタールがその役を担っているんだけど何だか空回り。彼自身はとても面白いキャラだけど、話の方が全然ついてきていないのだ。

タクシーで雪山走るのが今回のウリだったのか? なんのことはない、別にカーチェイスを繰り広げたわけでも無く、ただ走っていただけだ。全然盛り上りも無い、おまけに今回はお得意のカンフーアクションも無い。最後はアッサリ終わってしまって、いったい何だったんだと言わんばかりだ。

まぁそんな中でも楽しめるいシーンはいくつかあります。
ローラーボードで街中を疾走する集団はベッソンらしい面白いシーン。ビッグタイヤのモンスターマシンが家を壊しながら走るところもいいですね(この時壊された家の庭にあった人形は、あの「アメリ」に出てくる世界を旅する小 人の人形に見えたのは気のせいだろうか?)。また最後のドタバタはしっかり笑わせてくれましたね、でもこれもフレデリック・ディフェンタールのキャラひとつだけど。

前作の良さにちょっと期待していたのに、かなり裏切られた気持ち。しかしひょっとしたら日本語吹替えだったら面白かったかも知れません。コメディタッチの作品は吹替え独特の面白い声があるから(エディ・マーフィーとか)。
まあどっちにしろ前作観てない人にはあまりお薦めできませんでしょうか。

次回はまたレスリー追悼、「さらば、わが愛/覇王別姫」をご報告します。