「リベリオン」

07/Apr./2003

  

休日やって来ましたのは三番街シネマ。「リベリオン」2002年アメリカ。第三次世界大戦後という近未来を舞台にしたSFアクション映画だ。

SFアクションといっても、この映画には未来を感じさせるような高度な乗り物も、強力な武器や道具も登場しない。
ここで描かれている時代は、悲惨な大戦を教訓とし、人間の感情を抑制することで全ての争いを起こさせないという強大な統一国家によって支配されている。全ての住民は喜び、怒り、悲しみといった感情を抑える薬を毎日定時に服用することを義務付けられ、またそれらの感情を促す、芸術、書物、音楽、となど全ての嗜好品を持つことを禁止されている。
そしてそれらすべては“クラリック(意味は聖職者)”と呼ばれる、いわゆる警察組織の中のエリート集団によって取り締まられている。クラリックが使う銃と武道の融合された戦闘技術が、この映画の売りにもなっている“ガン・カタ”というわけだ。

主人公はそのクラリックの1人。
当然、彼もクラリックとして、国家に忠誠を尽くし、任務に忠実でそして感情を抑制されている。しかし主人公はある出来事をきっかけに、人間としての感情を取り戻し、独裁社会に反逆して戦いを挑むというストーリー。
とまあ映画としてはSFによくあるようなお話し。感情を抑制させられているだけあって、これがまあなんと、最初の方では登場人物はみんな無表情。おまけに全く殺伐とした風景で、巨大なビルだけが立ち並び、街には広告の看板も、宣伝の音楽も無い。そんな中で会話だけが繰り広げられるもんだから、最初は寝てしまいそうでしたよ。

しかし、この映画はSFアクションだけあって、アクションが見せ場。
実際、この“ガン・カタ”がどういうものなのかは、映画を観てのお楽しみ(そんなに期待するほどのものではありませんが...)。一応“理”にはかなっているというか、計算はしてるんでしょうが、現実的にはありえない話し(実際に銃を撃った事も撃たれた事もないので偉そうに言えませんが)。
まっ、映画として楽しめる題材のひとつでしょうかね。当然の如く主人公には弾は一発も当たらず、相手をバッタバッタとなぎ倒していきます。
ドラマチックな部分には見せ場もないので、まあTVでもよく放映されているようなよくあるアメリカ映画です。
機会があったら観てみてください。

次回は「タキシード」をご紹介します。