「ザ・ワン」

07/Jun./2002

  

6月に入って公開される映画も目白押し、休日に京都は京極東宝へ行ってまいりました。ここで上映されているのは「ザ・ワン」、ジェット・リー主演の僕が待ち焦がれていた映画でもあります。

時間は15:00の回から、公開日の翌日だし、まだまだ人も多いのかと思っていたら意外や意外、全然並んでもいなく、上映が始まっても観客はざっと30人くらいだったでしょうか。空いてる中ゆったり観れるのは嬉しいですが、なんとも悲しい限りです。京都の人はあまり映画を観ないのでしょうかね。

さてこの映画、設定がなかなか面白い。

この世界には多次元宇宙と呼ばれる複数のパラレル・ワールドが存在し、そしてそれぞれの世界にはもう1人の自分が存在する。複数の自分達はひとつのエネルギーを共有している為、もう1人の自分を抹殺する事により、生き残った自分にパワーが与えられる。そして最後に残ったひとりだけが、ザ・ワン(全能)の存在になる事ができるのだ。
なんともぶっ飛んだ設定だ、この映画の予告編を三番街シネマで観たときは、体が震え血湧き踊る気持ちになってしまったものです。

ざっと映画の内容を少し、
かつてMVA(多次元宇宙捜査局)の捜査官だったユーロウ(ジェット・リー)は、宇宙に125あるパラレル・ワールドを移動して次々とその世界の自分を殺し、ザ・ワンになろうと企んでいた。ユーロウはすでに122人の自分を抹殺し、超人的な力が備わっていた。そしてアメリカ大統領をゴアが勤めるある一つの世界で、ユーロウがその世界の自分ロウレス(ジェット・リー)を襲うところから映画は始まる。
ユーロウはロウレスを抹殺するものの、その後MVAの捜査官に捕らえられる。しかし彼を愛する女マシー(カーラ・グジーノという女優、この人なかなかぺっぴんです)の助けによって脱出に成功する。
次にユーロウはブッシュが大統領を勤める世界に移動し、最後に残った自分、ゲイブ(ジェット・リー)抹殺を企んだ...。

この映画、ジェット・リーが1人3役を演じている事もあり、演技の大半は彼ひとりだ。他に出てくる人物といえば、ゲイブの妻KT(カーラ・グジーノ)そしてMVAの捜査官ローデッカーとファンチという人物。そしてこのユーロウ、飛んでくる弾丸は平気で交わすは時速80km以上で疾走するは片手で単車を持ち上げて振りまわすは無茶苦茶なパワーを発揮する。
当然ゲイブの方にもその力が備わっており、超人的な力を持つこの二人の戦い(ジェット・リーVSジェット・リー)がなんといってもこの映画の観どころ。 しかし逆に言えば、それ以外はあまり観どころもない、あまりパッとしない映画だったとうのが正直な感想です。
MVA捜査官のファンチの役者がなかなか良かったかな、でもジェット・リーが前面に出てる映画なので中途半端になってしまってるのは残念。妻のKT役も(とうかローデッカーも他も)そうだ。
しかしクライマックスである2人のジェット・リーの戦いは見物、直線的なパワフルな攻撃を繰り出すユーロウに対し、流線的で柔軟な攻撃をするゲイブと2つの型を戦わせたのは面白い。このジェット・リー同士の戦いはもう少し時間をかけてじっくりやってほしかったな。

個人的には面白かったですが、ジェット・リーがあまり好きで無い人にはお勧めできる程ではないというところでしょうか。僕としては昨年の「キス・オブ・ザ・ドラゴン」に方がもう少し興奮できました。

今日はいつになく書いてしまいましたが、また映画に行きたいと思います。 サイナラ