「恋する惑星」

「フェイ・ウォンはJ-PHONE」?!


  

みなさん、お元気でしたか?
残業のしすぎや、休日出勤のしすぎで死んでませんか?
私は、最近ハイキングなどに忙しく、映画館の暗闇から遠ざかっていました(仕事も少し忙しかったしね)。

さて、今回は香港の旧作「恋する惑星」(原題は「重慶森林(CHUNGKING EXPRESS)」)94年の作品。日本初公開は95年ですな。会場は三宮の朝日会館ホール、このホールは常設の映画館ではないので仕方ないけど、真ん中以外は少しに観にくい。芝居やコンサートにはいいホールです。震災前は常設の映画館だったんだけど、建物自体が凄くキレイに建て替えられて、以前の面影はありません。
「神戸100年映画祭」ということもあって、400名は入れる会場に200名以上は入っていました。

主演は、一応、トニー・レオンとフェイ・ウォン、それにカネシロ・タケシとブリジット・ロン。5年前の作品と言うこともあって、カネシロくんもフェイも若いのね。舞台は香港。カネシロとブリジット、トニーとフェイのそれぞれの恋の行方が前半と後半に分かれて(でも、ビミョーに絡み合いながら)描かれています。この時の香港では「フェイ・ウォンはJ-PHONE」は高嶺の花で、ポケベル全盛期。NOKIAも出てこないのね。しかし、香港へ行きたくなります。

フェイの働くテイクアウトの惣菜屋さんへ、よくサラダを買いに来る制服の警官トニー・レオンに、フェイが片思いするのね(確かにトニー・レオンの制服姿はかっこいい、もう少し背が高かったらなぁ)。
ひょんなことからトニーのアパートの鍵を手に入れたフェイは、彼の留守に部屋に入り込み。カーテンやベッドカバーを代えたり、掃除をしたり、水槽の金魚をふやしたりするのね。でも、スチュワーデスとの恋に破れたばかりのトニーは、そんな部屋の変化に全く気づかない。
フェイの片思い。ある日、偶然部屋ではち合わせる二人。その場は何気なくやり過ごし、二人で昼寝してしまう。そんなトニーだが、ある日、ハタと気付き、フェイの気持ちを知るのね。
店を訪れ、フェイをデートに誘うトニー。でも、フェイはデートをすっぽかし、長い旅へでてしまう。一年後、フェイのいた店で再会する二人は、恋の再開を予感させながら、言葉をかわすのでした。

主人公たちは、いつもすれ違いばっかり、せりふや回想シーンでは上手く行っている蜜月時代もあるんだけれど、実際の場面では出てきません。
恋は手に入れてから楽しむよりも、いかにして自分に気付かせて、こちらを振り向かせるかというのが、恋している方も、観ている方も楽しいものなのね。
フェイもトニーと恋に落ちるよりも、気付かれずに、トニーの世話を焼く自分が気に入っていて、なんかトニーと一緒に幸せになるのを恐がっているようにさえ見えました。なんか若返ってこんな恋をしてみたいと思うおじさんでした。

やっぱり。大スターのトニー・レオンと較べると、カネシロくんはまだまだですね。
そんなカネシロくんと、私の永遠のアイドル、ジジ・レオンちゃんとかなりムリして若造りしているカレン・モクが主演している「君といた永遠(とき)」が只今公開中。次回はこれ行きます。

おしまい。