「ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア」

「死」を前にすると怖いモノ無し


  

11月中旬から一気に「冬」にりました。みなさんお元気ですか?

11月23日(祝)に、岡山県の最高峰「後山(うしろやま・1245m)」に登ってきました。充分トレーニングを積んだはず(?)だったのに、やっぱりごっついしんどかった。でも、このシーズンはじめての雪を見れたし、森の空気を一杯吸って、沢の音を聞きながら紅葉の終わった山道を落ち葉サクサク踏みしめて歩くのは、何とも言えず気持ちよかった。

さて、今回は「ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア」。「ラン・ローラ・ラン」に続いてドイツの映画ですな。場所は久々の心斎橋・アメリカ村のパラダイスシネマ。平日の最終回とあって、40名程度の入り。ここも見やすくて好きです。

「天国では、自分が見た海がどれだけ美しいかを、雲に腰掛けて語り合うことが流行ってるんだぜ」と聞いた、末期癌で死を宣告された30男の二人組が、病院を抜け出し、クルマを盗み、まだ見たことのない海を目指してドライブする、とういのがオハナシ。
「死」を目前にした二人だけに、恐いものは無し。盗んだクルマがギャングのクルマだったから、グローブボックスから拳銃は出てくる、大金の入ったカバンは積んであるで、どんどんハナシは盛り上がる。最初はそうでもなかったのに、旅を続ける二人の間には深い友情が芽生えてくるのね。手に入れた大金で、残り少ない人生の「夢」を叶えようと、お互いの夢を列挙して、一つだけ選び合う姿には微笑みます。いつも「死」と向かい合っているんだけど、決して暗かったり、重かったりはせず、海を見るまでは一生懸命生きよう、という一途さは伝わってきます。

街角でふと目にした海のポスターと同じ、波の荒い海が目の前に現れる。さぁ、テキーラの飲み直しだ。(そうか、ドイツは地中海に面していないからドイツ人のイメージする海は、瀬戸内海のようなさんさんと静かで美しい海ではなく、日本海のような荒々しい海なんだ)しんどくて、苦労したうえでようやく山頂に着いたときに味わえる、達成感のような、充実感にひたる二人の後ろ姿が印象的です。
(この作品は、エンディングに一工夫あるので、劇場が明るくなるまで、決して席を立たないように!)

「ラン・ローラ・ラン」でローラの恋人、マニ役をしていた男優が、ここでもドジなギャング役で全編に登場。この人結構、いい味出してます。 悪い人や、死んでしまう人が出てこない、ホントに楽しい作品でした。上記のパラダイスシネマで12月3日まで公開中。急げ!

ところで、去る、11月20日に「にせ・ジェルソミーナ通信・鑑賞会」を九条のシネ・ヌーヴォーで開催しました。作品は「八月のクリスマス」。良かった。何度見ても、シム・ウナはかわいいなぁ!
参加者は、堀内さん、井上さん、そーさん、私の4名でした。次回の開催は残念ながら未定です。

さて、次回はパラダイスシネマで「スパイシー・ラブ・スープ」の予定です。

おしまい。