クァンシクの弟クァンテ

バスを降りてから立ちションをしてはいけません



  

「ホン班長」のキムジュヒョクと「浮気な家族」ボンテギュの主演。その他にもキムヨンジュン(この人「ひとまず走れ」の時と比べると最近は二枚目路線なんだねぇ)、イヨウォン(どこかで観たはずと思い出せなかったけど「子猫をお願い」でソウルの銀行へ就職する子のやくやったんや!)、キムアジュン(ちょっと中華なお顔ですよね)などが出ています。
面白いのは面白いけれど ちびっと焦点が絞りきれていないような気がしました。こうして、出演者の名前をつらつらと書いてしまうほど、俳優のキャラクターだけでお話しがもっているようなもので、映画としてはそんなに良い出来ではないような気がします。日本での公開は難しいような気がするなぁ。

お話しそのものは軽いもので、お人好しで、間が悪くて、学生時代から思いを寄せている女性に告白どころかアプローチも出来ない兄クァンシク(キムジュヒョク)と、ずいぶん年下の弟で遊び人の弟クァンテの兄弟が織り成すラブコメディですね。
メインのお話しはそうでもないんだけど、サイドのエピソードはなかなか楽しい。
サウナへ行くと、クァンテは薄着なのに、クァンシクは服を脱ぐとその下にはジジシャツを着てパッチを履いている。それをバカにしていたのに、クァンテはいよいよキョンジェ(キムアンジュ)とベッドインという時に限ってそのシャツとパッチで彼女に笑われてしまう。
豪華本の装丁師(?)をしているキョンジェに、クァンテが表紙の装丁を頼むのは10,000本の映画を紹介する辞典だし、デートで行った映画でクァンテは爆睡してしまうのに、その後、ビデオで見て涙ぐむのは、なんとフェリーニの「道」ではないか。

ボクが少し感心したのは、クァンシクの思いが最終的にかなうのではなく、新しい予感で締めくくったことでしょう。
恋に恵まれない仲の良い兄弟がいるなら、今からスグに公園へ行って二人でシーソーに乗り、そして故郷へ出掛けて父親の墓参りすることをオススメします!

この日はソウルの郊外にあるソンネという駅前にあるロッテシネマで拝見しました。ここは以前にも来たことがあり、そのときは「cineall」という名前でした。ファッションビルの上層階にあり、こぶりなスクリーンが12もあるシネコンです。
ソウルから少し離れているせいか、ソウルでは上映が終わってしまった作品をタイミングをずらして上映しているようです。その割には、今回も前回も悲しいほど空いているんですけどね...。

おしまい。