PTU |
ちびっと情けないラムシューがいい |
シネマスコーレはハシゴすると前売料金で観ることが出来るサービスをしていて、この日のボクは三本立てだから、三本とも前売り料金で拝見することが出来ました。また、スタンプサービスも実施中、確か5本観ると6本目はサービスしてもらえる(らしい)。でも、ボクはこの次にスコーレへいつお邪魔できるのでしょう? で、8月に名駅のシネマスコーレさんで拝見した2本目。
「PTU」とはどんな意味なのか? で、このお話しはPTUの活躍を描いているのかというと、実はそうではない。前日に起こった現金襲撃事件、黒社会の抗争、刑事の拳銃遺失事件、そして警察内部の派閥(縄張り?権力?)の四つの事情が複雑に絡まり、それぞれ全くバラバラに起こっていたかに見えていた事象がラストに一気に収束する。その手腕は鮮やか。さすがジョニートォーだと納得する。確かにぬるい部分もあって、快作とは呼べないかもしれないけど、こんな映画ボクは好きだな。 最も面白いと感じたシーンは、ほぼ冒頭近くの九龍城近く(だと思う)の火鍋屋での長いシーン。ここで一人のしょっぱい男が火鍋をつつこうとしていると、打ち合わせをしにきた黒社会のメンバーに席を移らされてしまう。それは力関係もあるから、店の親父が「まぁまぁ」って感じなんだけど、そこへラムシュー扮する刑事が乗り込んできて、彼はまた別の席へ移動させられてしまう。後から現れた連中はほとんど食事らしい食事をするわけではないのだけれど、この男もとうとう食いはぐれてしまう...。それこそ「そんなこともあるよね」と、ボクも緊張感を解いてしまった刹那。事件が起こるのだから、面白い。この鮮やかさがボクは好き。 香港の映画を観ていて楽しいのは、食事のシーン。もちろん家庭で奥さん(お母さん)が作った料理をみんなで囲むこともあるけれど、圧倒的に外食が多い。そして、そんなシーンに最も香港らしさをボクは感じる。
この映画では、もう一回象徴的なシーンが出てくる。
結局、お話しは広がるだけ広がってしまう。 おしまい。 |