村の写真集 |
心は大切だ |
東京で一泊すると、翌日は東京をウロウロして過ごすのがいつものパターンなんだけれど、事前にピアの東京版をチックしても、威力的な番組が上映されていない(ような気がした)。そこで、戯れに名古屋や京都の番組をチェックしてみると、なんと名古屋のシネマスコーレという映画館で、観たかったり観逃したりした作品が、なんと超豪華三本立てで上映されているのを発見! 恥ずかしながら頬が涙で濡れた。
OS劇場C・A・Pで上映していたのは知っていた。徳島が舞台なのも知っていた。藤達也が出演しているのも知っていた。予告編は何度も目にしたもんね。
人を動かすのは、金の力や理屈ではない。 だから、ボクも少し心を入れ替えた。仕事のときでもそうじゃない。仕事だからと淡々とこなすだけでは、読み手に心は伝わらない。熱い思いを伝えるには、ボクの心も伝えないと駄目なんだ。もっとも、ボクの心の空回りではあかんのだけどね。
平成の大合併で村や町が消えている。ボクの田舎も竹野郡丹後町から京丹後市に変わった。風も川も海もそのままだけど、ボクの心には喪失感がある。そんな喪失感を味わっている人の数は少なくないはず。そんな地名に対してさえ執着が大きいのに、村がダムで水中に沈むとなったら、その心情は察するに余りある(もっとも、最近は政策が変更され、そうそうダムも出来ないんだろうけど...)。 父と子、父と娘のそれぞれ切れ掛かっている心の絆の再生。 思い返せば、ボクは父親とどれだけ話しをしたのだろう。結局、ほとんど何も話しをしなかったのに等しい。だから、父親の考え方や父親そのものを全く理解出来ていなかった。今はすでに鬼籍に入っているので、余計にそう思う。どうしてもっと話しをしなかったのかと。
それに引き換え、研一(藤達也)と孝(海東健)は幸せだ。いや、父である研一は凄い。そう思うと、ボクは父親から何も期待されていなかったのかと、ちびっとひがんでしまうけどね。
心は大切だ。 父を背負って、ただ一枚撮り残した(しかも、自分では上手く撮れなかった)写真を撮りに山を上がる。その時、孝の心の中を行き来していた思いはなんだろう。息子の背中で研一は何を思っていたのだろう。
今後、関西での上映は11/16に茨木市クリエイトセンター(市民総合センター)で予定されているようです。 広島ではシネツイン1で10/15〜28の上映があるようです。 全ての人が感動したり、落涙するとは思いませんが、ボクは観て良かったと思いました。だからおすすめです。 おしまい。 |