大変な結婚/家門の栄光

そうか、こんな深い計画だったのか!



  

午後からは銀座へ移動。
銀座シネパトスへお邪魔するのは久し振り。銀座や日比谷・有楽町にある映画館はどこもちびっと気取った雰囲気があるけれど、ここはぐっと庶民的で、いかにもミニシアターという気配が漂っている。
今回は最も西側にあるスクリーン。入ってその大きさに驚いた。う〜、これは凄い! それでも70〜80名は入れるのかな(調べてみると81席だそうです)。

早い話しが、やくざモノのコメディ。
主演はチョンジュノとキムジョンウン。このチョンジュノはこういう情けない男の役が本当に似合う。最近のボクのお気に入りはチョンジュノ、キムスンウそしてイムチャンジョンかな。若い俳優さんにはない演技ができますね(まぁ単に“年の功”かもしれないけど)。

ソウル大学を優秀な成績で卒業し、今はIT関係のヴェンチャー企業で社長をしているテソ(チョンジュノ)。ある朝、自分のベッドで目覚めると、その横には見知らぬ女性ジンギョン(キムジョンウン)が横たわっていた。自分には長年付き合っている服飾デザイナーの彼女がいるのに、どうしてこの女性がここにいるんだろう? それにこの人には一度も会ったことがない。ふと見ると、床には裂かれた彼女の服が...。
そうこうするうちに、彼女も目覚めた。ジンギョンも見ず知らずの男性とベッドをともにしたことを知り、ショックのあまり窓から身を投げようと...。
訳がわからないうちに、お互いに名刺を交換して職場へ出勤してゆく。
そんな朝の出来事も忘れて仕事をしていると、見ず知らずの男性にビルの屋上に呼び出された。そこに待っていたのはユドングンとソンジルとその他1名の怪しい三人組。“怪しい”ではなく“危ない”だねぇ。その三人を前にして、いきなり膝まづかされ説教が始まる「妹の純情を奪っておきながら、挨拶もないのはどういことだ?」

ちょっと勘がいい人なら「また、いつものパターンか?」と思わないでもないでしょう。そんな感じで真面目な若者と組長の娘の交際(?)がスタートする。
こちらの期待を裏切らない展開で、テンポで、映画は小気見良く進んでいく。
ユドングンの浮気(相手の先生はどこかで拝見したことがあるような...、チンヒギョン)、対立する組織の殴り込み(あれ、この隊長は「マラソン」で飲んだくれのコーチだった人ですね、お名前はイギヨン)。

面白いか、面白くないかと問われると、確かに面白いし、よく笑いました。でも、それだけかな。悪い作品ではないけれど、深さや味わいという点ではどうでしょう? ただ、この映画にはそんなものを求めてはいけないのかもしれませんね。
ビデオかDVDになってから、週末の夜更けにで軽い気持ちでゲラゲラ笑いながらご覧いただくのに最適かもしれません。そんな感じで大丈夫な作品です。

関西ではもうすぐ公開ですね。京都では9/24から京極弥生座、大阪では10/1から動物園前のシネフェスタです。お楽しみに!

おしまい。