達磨よ、ソウルへ行こう

覆水は盆に還らず。が、ばらまいた豆は還ることもある。



  

「シネマコリア」は昨年から大阪での開催が始まり、もう遠征の必要がなくなったと思っていた。それに、発売初日に大阪会場のチケットを三番組分をしっかり押さえて「しめしめ」と思っていた。
しかし、普段、しっかり準備をしないボクがこうしてしっかりと段取りしていると、好事魔多し。大阪の初日の夕方にどうしても外せない用事が入ってしまい、「達磨よ、ソウルへ行こう」は観られないことになってしまった。がっくり。
チケットは君蔵さんに貰ってもらうからムダにはならない。まっ仕方ないかと諦めていた。
すると、自分の予定表をよく見直すと、東京でのシネマコリア開催中に東京に滞在していることが判明。しかも、この作品のみ追加上映がある。あぁ、なんちゅうラッキー! 早速ぴあで前売りを買いました。良かった〜!
イイノホールはもちろん初めて。JRからだと新橋から充分徒歩圏。中央競馬のWINS新橋からだと斜め向かいでした。
広い入れ物で、500名ほどは入れるのではないでしょうか? そこがほぼ埋まるのですから凄い人気です。もちろん、映画館ではないので、映画の上映も出来るというレベルですが、そんなことに文句はありません!

「達磨よ、遊ぼう/Hi, Dharma!」という作品の続編。こちらは日本では恐らく未公開(ボクはDVDで拝見しています)。山奥のお寺に、ソウルから逃げてきたヤクザが居候するというお話しでした。これが、結構、腹をかかえて笑うほどのコメディ。
今回は、そのお寺のお坊さんがソウルへ出てきて繰り広げる騒動を描いています。が、前作を観ていなくても全く関係がありません。
ちょっと気になるのは「どうしてパクシニャンがちょろっと出てくるのかな」って程度です。でも、知らなければ知らないで全く違和感はないでしょう(多分)。

山の中のお寺で修行しているお坊さん。チョンジニョンをリーダーにして、イムンシクとイウォンジョンの三人が、亡くなった住職の遺品を届けるために山を下りソウルへ向かうことになった。
訪ねたお寺は住職はおらず、若い僧が一人で寺を守っているが、悪徳不動産開発業者から借金を理由に立ち退きを迫られていた。遺品を返すとき、チョンジニョンは老婆から謎解きを与えられるが、チョンジニョンには解けなかった。
ソウルのお寺の窮状を目にしながらも、役目を果たしそのままお山へ戻ろうとする三人だったけれど、あまりの酷さを見かねて「三日間で借金を返す!」と見得を切ってしまったから、さぁ大変。お金なんて誰も持っていないのに...。

都会にやってきた三人の僧は前作からの出演。特にイムンシクは前作でリュスンスが行っていた“無言の業”を行っているのがミソですね。ソウルの寺を一人で預かっている若い僧にはヤンジヌ(かわいい顔なので人気が出そうですね)。一方、悪徳不動産業者側は、リーダーにシンヒョンジョン、その手下にユヘジンなど。
これで面白くなかったらちょっと不思議なほどの顔ぶれが揃っています。

メインのお話しは観てのお楽しみにとっておいてください。
お山から下りてきた三人(その中でもイムンシク、イウォンジョンの二人)が繰り広げる騒動がとにかく笑える。ホテルでは、深夜にいきなりイムンシクが煩悩を振り払うために、木魚を連打する。バスに乗ると、他のお客さんが交通カード(オクトパスカードやイコカとかスイカのような非接触型カード)をリュックに入れたままや、お尻のぽっけに入れたままリーダー(読み取り装置)に通すのを見て、そのリーダーの前でポーズをとればOKなのだと思い込んで、リーダーの前でそのポーズをするのには腹を抱えてしまいました。
その他にも、楽しいシーンが満載。思わず吹き出したり、ニヤっとしたり...。

今後、一般公開されるのかどうかは怪しいですが、劇場公開されなくても、いつの間にかビデオスルー(公開ぜずにビデオ発売されるケース)されているかもしれませんから、こまめに情報をチェックしてくださいね。
「〜ソウルへ行く」だけでも充分楽しめますが、チャンスがあれば「達磨よ、遊ぼう/Hi, Dharma!」も是非どうぞ。1〜2割ほど面白さが増すかもしれません。もちろん、前作もかなり面白いですよ!

こうして、シネマコリアの東京会場は、朝の一作目だけで失礼しました。会場も広いし、それに見合うだけの動員。そして、気持ちがいいほどの反応。なんだかとっても幸せな気分になりました。
ソチョンさん、スタッフの皆さんお疲れさまでした。そして、ありがとうございました!

おしまい。