ライフ・イズ・ミラクル |
失恋したロバが自殺を試みる |
あまり意識はしていなかったけれど、東京へお邪魔するのは久し振りでした。ちゃんと記録はとっていないので確かなことは言えないけれど、今年に入ってから初めてかな。いや、何度かお邪魔しているけれど、映画館へ行く時間がなかったのかもしれない。 シネスイッチ銀座は、そう悪い映画館ではないと思うんだけれど、どうも折り合いが良くないのかな。前回は挙動不審なオヤジが徘徊していたし、今回は腕時計をなくした(もちろん、今回は自分が悪いのだけれど...)。
「ライフ・イズ・ミラクル」という作品、この前にシネカノン神戸で予告編が流れていて、ちょっと気になっていた映画。
笑いとユーモアがベースにはなっているけれど、単なるコメディではなく、全く割り切れない思いを心に秘めた物語りでもある。今、こうしてこの映画のことを思い返してみると、この映画は人生そのものを描いているのかもしれない。
舞台は旧ユーゴスラビアのボスニアヘルツェゴビナ、それもセルビア国境に近い山の中。
2時間半ほどの比較的長いお話しだけれど、長さはそんなに気にはならない。奇妙で強烈なキャラクターを持った人々が相次いで現れて退屈しない。 そんな中でもサバーハ演じるナターシャ・ソラックはなかなかかわいくて、魅力的でした。でも、今後別の作品で彼女にお会いすることが出来るかどうかは...。ちょっと難しいのかもしれません。 言葉にすると、ちょっと飛躍しすぎのように感じられるかも知れないけれど、この映画を観終わってすぐに思ったのは、戦争がない平和な土地に生まれて良かった、ってことです。戦争は全くリアリティが無く始まり、嵐のように去っていく(泥沼のように続くこともあるでしょうが)。映画の中では、血が流れたり、死者が出たりはしないけれど、爆弾は炸裂し、銃で狙われる。通常の生活では考えられないほど、生死の境界線がすぐそこにある。すぐそこにあっても、笑って、泣いて、そして食べるし愛し合う。それに排泄もする。要するに生活は続いていくものなんだ。
能書きはいいので、興味をお持ちならご覧ください。 おしまい。 |