永遠のモータウン

百の単語よりも、もっと音楽を!


  

昔々、モータウンのレコードを一枚だけ持っていた。
この映画を観て、その一枚はモータウン(レコード会社)が西海岸へ移ってからのものだったことがわかった。

数々のヒット曲をかっ飛ばし、アメリカのレコード界に君臨していたモータウン。今でもあるのかな? 若い人も知っているレーベルなのかな? まっ、そのへんは良くわからないけれど、ボクは知っていた。
このモータウンという会社を、モータウンが生み出すサウンドを陰から支えていたのがファンク・ブラザーズというバックバンド。彼らはスタジオミュージシャンとしてモータウンの録音に参加し、スコアをそのまま演奏するだけではなく、様々なアレンジを加えてヒット曲を量産していたそうだ。
ただ、ファンク・ブラザーズの名前はジャケットにクレジットされることもなく、あくまでも黒子として役目をこなしていた。
そんな彼らを再評価しようというのが、この映画「永遠のモータウン」

この映画のコンセプトは理解しているつもり。でも、ちょっと一人ひとりを丹念に取り上げすぎたのではないだろうか? 
もちろんその誰もが偉大なミュージシャンであったことは否定しない。だけど、回想談よりも、もっともっと音楽が聞きたい、聴きたかった! バンドの変遷や史実を追うことにやっきになりすぎていたような気がする。
百の単語よりも、もっと音楽を!

だから、ちょっと満足はしなかったな。
構成に不満が残る。恐らく、版権の問題や、当時の音源、映像が残っていないという制約もあったと思う。だけど、当時のファンク・ブラザーズのサウンドをもっと前面に出し、その合間に再結成した現代のファンク・ブラザーズの姿やステージの様子を混ぜる。そんなサウンド優先の映画にして欲しかった。回顧録なら本で読めるょ!

このあたりの工夫がなされていたら、もう少しお客さんが入り、サントラCDがばんばん売れる。一種の流行を作り出せる映画になる可能性も秘めていただろう...。

ちゅうことで、もう少し頑張ってもらいたかった映画です。
上映は終了していますが、ビデオでも充分、特に音質が良いDVDなら一層お楽しみいただけるのではないでしょうか?
あくまでも、興味があればどうぞって範囲でのお話しです。

しかし、シネカノン神戸。相変わらずの入り。ほんまにこれでエエのか? 心配だし不安です。
次回は、こちらもウカウカしてられない(?)動物園前シネフェスタ4で拝見してきたタイの映画「マッハ!!!!!!!!」(なんと、正式には“!”を8つも重ねるのだ!)を案内しますね。

おしまい。