めざめ |
それぞれの人生は、巡り合って、スレ違って... |
何ともややこしい映画。
闘牛士が出番を目前にして、控え室で着替えている。最初は何事か喋っている。そして、だんだんと寡黙になり、精神を集中させていく(こんなシーンは「トーク・トゥー・ハー」にもあった)。この着替えながら集中力を高めるのは、一種の儀式のようなもんだろうな。そして時間が来る。彼は歓声に迎えられて闘牛場に足を踏み込んで行った。 一見、何の関係もなく(いや、実際に関係ないか)細切れの映像が繋ぎ合わされて流れる。ただ、時間が行ったり来たりせずに、一方通行で進んで行くのが救いかな。かなり進んだところでも、物語がさっぱり理解出来ない(いや、最後までこのままだったりして)。これっていったい...。
若き闘牛士は、最後の一突きというところで、雄牛の一撃をお腹に受けてしまう。
この映画に出てくるのは、闘牛士と彼の取り巻きの男たち三人。保母と彼女の両親。発作を起こす少女とその両親。役者志望のイタリア人の女性、自殺志願者の男。獣医とその妻。誰が主人公という訳でもない(闘牛士の取り巻きは、影が薄いけど)。彼らが、お互いにほんの些細な係わりを持ちながら、各々の物語りを紡いでいく。
でも、それはそれでいいのかもしれない。 かつてお会いしたことがある俳優さんが出ていたのかどうか不明だけど、少なくとも獣医の男は見たことあるような...。 何か強いインパクトを受けるわけではないけれど、お時間が許せばご覧になっても損はしない映画かもしれません(ちびっと、逃げ腰)。もっとも、ガーデンでの上映は終わってしまいました。 次回は、待ち焦がれてン年。ようやくスクリーンで拝見しました、チョンドヨンの主演作「ハッピー・エンド」を紹介させていただく予定です。 おしまい。 |