ホンバンチャン/Mr. Handy/
どこかで誰かに何かあれば間違いなく現れるホン班長

キャラクターは面白いんだけどなぁ


  

この映画の主役、若い歯科の女医ヘジン(オムジョンファ)は、何かというとすぐにソウルへ帰ってしまう。せかっく海沿いの田舎にいるのにね。そんな目で見ると、直前に観た「彼女を信じないでください」とは好対照。
お話しとしては、正直平凡なストーリー。ただ、ホンバンチャン(ホン班長、キムジュヒョク)のキャラクターは秀逸。
結局、もうひとつ物語りに起伏が少なくて、こじんまりとした印象しか残さないのはもったいないなぁ。

ホンバンチャンは、誰かが困っていると、どこからとも現われて手助けしてくれる。
ヘジンが開業する物件を探していると、街の老人たちから「そうだ、ホンバンチャンに相談したらいい!」と紹介される。
最初は何でもする「何でも屋」をしてるのかと思ったんだけど...。内装を施工する塗装工、ンビニでレジを叩き、肉屋の店番はする、中華料理の出前も、またある日は小包の配達、極めつけはラウンジで弾き語りのライブをしてしまうことでしょう。このホンバンチャンっていったい何者なの?

確かに、燃えるような激しい恋を展開するには、オムジョンファもホンバンチャンもお互いに年を喰いすぎなのかもしれない。それでも、もう少し二人の恋の盛り上がりを見せて欲しかったな。思い切った行動をして欲しかった。まぁ、その分安心して観ていられたけどね。
それと、せっかく街の人たちがホンバンチャンの家から出てくるヘジンを待ち伏せして盛り上がっているんだから、世話好きで純朴、おしゃべりな彼らをそれ以上登場させなかったのはもったいない。
脇で光っていたのは、受付の女の子(キムガヨン)。この人とっても顔が小さい。それといつも変わったペンを使ってますね。他人事ながら、ちゃんとお給料をもらえているのか心配でもありました。

ホンバンチャンのキャラクター以外には、あんまり見所がないような気がします。
「シングルス」や「YMCA野球団」で見たキムジヒョクとは、あまりにもかけ離れた今回の役を、意外なことに飄々とこなしているのに感心してしまいました、唄もそこそこ上手そうですよ。

おしまい。