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400名以上入れる劇場にぎっしりと人が入っている。
試写会とあって、カメラを持ってきている人も多い。ボクは何も知らないけれど、主演のキムレウォンが来るのかな？（結局、誰も来なかった、残念）
4月2日に公開予定のこの映画を一足先に拝見するチャンスに恵まれました。
事前に何の情報も持ち合わせていなかったけれど、チラシやポスター、それに予告編を見る限り、往年のTV番組「奥様は16歳」のような感じ。この番組名を聞いて、ピンっと来たアナタ、歳がばれますよ！ 石立鉄男に岡崎友紀が主演でしたねぇ。この映画ではキムレウォンとムングニョン。実は、この二人。なかなかイイのです。
「幼い花嫁」というタイトルよりも、断然「奥様は16歳」の方がピタっとくるので、ここでは「*奥様は16歳」にさせてもらいます。
兵役から（それとも留学？）からソウルの我が家に戻ってきた大学生キムレウォン。彼を空港に迎えに来ていたのは女子高生のムングニョン。二人はおじいちゃんが決めた話しによって結婚することが決まっていた24歳と16歳のカップル。語学力の問題でこの二人とおじいちゃんがどんな関係なのかはイマイチ理解できなかった（ごめんなさい）。
この設定を湿っぽくならず、明るくからっと誰もが楽しめるコメディに仕上げている。
正直言って、他愛の無いエピソードばかりで、どうでもいいと言えば、どうでもいいお話しなんだけれど、観るものを飽きさせず楽しませてくれる。
どうやら、キムレォンの方は、この結婚をそう嫌がっているわけじゃないようだ。その割には、仲間と飲みに行って、ため息を深くついてブルーにはなっているけどね。
一方のムングニョンは、彼女の両親を含めて、もっと複雑な心境のよう。あこがれている野球部の先輩とせっかく上手く行きかけているのに...。両親もかわいい盛りの娘を手放す気はまだない。
でも、とにかくおじいちゃんが元気な間に結婚式を挙げてしまう。その後、新婚旅行の行き先は済州島。チェジュは新婚旅行のメッカなんですね（飛行機に乗って行くから海外かと思った）。ところが、セキュリティチェックの手前でムングニョンは姿を消してしまい、キムレウォンは一人で出掛ける羽目に。普通、ここで怒って帰ってしまいそうなんだけど、彼はしっかりチェジュのホテルに泊まり、観光までするから偉いね。一方、ムングニョンは家に帰るわけにも行かず、健康ランドで寝泊りする。
旅行から戻ってくる晩、家の中の様子を外からそっと探っている彼女に姿を見つけたキムレウォンは、叱るでもなし優しくエスコートする（ほんとに、よく出来た人だ）。こうして、二人の新婚生活が始まっていく。
美術系の勉強をしているキムレウォンは教育実習に行くことになり、それも選りによって彼女が通う学校、彼女のクラスの担任になるんだから、この辺は「奥様は16歳」的なお約束なんでしょうかね。本来このクラスの担任をしているオールドミスの先生に妙に気に入られてしまうもんだから、お話しは面白くなる一方ですね。
何かなら何までエピソードを全部披露するわけにはいきませんが、何かにつけ優しく大らかなキムレウォンの性格が、やがてムングニョンの心に変化をもたらす。そして、波乱万丈（？）の末、二人は幸せなカップルになりました！
ちょっと面白かったのは、キムレウォンの両親が、二人のために用意したマンションの新居。ほんとにこんな部屋に住むことを韓国の新婚カップルが望んでいるのかどうかはわからないけれど、そんな世界を垣間見ることが出来たのは興味深かった。
「猟奇的な彼女」でチョンジヒョンのお父さんをしていた方が、キムレウォンの父親役で、この人ちょっと妙な行動を取るんだけれど、ついでのゾジュを三杯飲んで机に突っ伏して欲しかったなぁ。
次に紹介する「サマリア」でもそうなんだけど、日本ではお弁当にはおむすびと決まっているけど、韓国ではキンパなんですね。女の子はデートの朝には、早起きしてせっせとキンパブを作るんでしょうね。
もちろん現実離れしたお話しなんですが、たまにはこんなのほほんとして罪の無いストーリーを楽しむのもいいのではないでしょうか？ ほとんど何の期待もしていなかっただけに“拾い物”をした感じ。面白かったです。
日本では一般公開はどうかな、映画祭などでの上映はあるかもしれません。いずれにしても、主演の二人がこれから日本の市場でブレイクするかどうか、それ次第ですね。
ムングニョンはTVドラマ「秋の童話」、日本での公開が決まっている映画「薔花、紅蓮（邦題：ア・テイル・オブ・トゥー・シスターズ）」に出演しています。またキムレウォンは公開済みの「プライベートレッスン 青い体験」に出演しているほか、映画では「...ing」、テレビドラマでは昨年KNTVで放映された「屋上部屋のネコ」に出演していました。
しかし、何の収入もない学生が、結婚してあんなマンションに住んで...、どうするんだろう、ちゅうか“羨ましい”なぁ。
それと、エンディング手前の画像は蛇足でしょ！
おしまい。
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