「藍色夏恋/あいいろなつこい」

青春は自転車に乗って


  

予告編から受けていた印象とは微妙にズレていた。でも、おおむね爽やかな青春物語り。こんなピュアな時間をボクも過ごしていたのだろうか?

アジアが好きで、今でも思い出したように出掛けているけど、台湾へは三度お邪魔しただけ。ほんとはもっともっと行きたい! そしておいしいものをたらふく食べたい!
映画が始まるまでの休憩時間、ボクが好きな台湾の若手シンガー、チアーチェン(陳綺貞)の曲も流れていた。本編でも彼女の曲が使われているのかな? 楽しみ。

高校生の女の子モンクーロウ(グイルンメイ)が主人公。でも生活感は希薄だし、学校も出てくるけどあんまり勉強しているようには見えない。そう、この世代って放課後が命なんだ。授業が終わってから寝るまで。長い長い放課後。
今まで全然気が付かなかったけど「放課後」とはなんと、甘酸っぱい匂いのする言葉だろう!

起こる事件はどれもこれも取るに足らないようなことばかり。
友達、休憩時間のおしゃべり、授業中のメモの回覧、憧れの同級生、ラブレター、裏切り、自転車での下校、放課後のデート、憧れの教師、夜の体育館、壁への落書き...。
でも、どれもが自分も遠い昔に経験済みのことばかり。まぁ、もちろん映画のように上手くスマートには行かなかったけどね。
今から思えば「取るに足らない」けど、その時はそんなことで頭の中が一杯で、どれもこれもが一大事だった。

ちょっと爽やかすぎるような気もするけど、主人公の二人がいいから許してしまいます。特にグイルンメイはボーイッシュなショートカットが似合う、とってもかわいい女の子です。今後が楽しみだなぁ! 「さそり座、O型、水泳部とギタークラブに所属」のノー天気にいちゃんはチェンポーリン。この子もいいですね。
それにしても、夜の体育館でモンクーロウが告白する「秘密」は、いささか唐突で余計だったような気がするな。それだけが気になる。

本編中にチアーチェンの曲は使われていませんでした、残念。
ぐるぐる映る台北の街並み。経験値が低いから、場所や通りが特定できないのもちびっと残念だったなぁ。
お時間があればのぞいてみて下さい。梅田の三番街シネマでもう少し上映していると思います。上映初日の最終回に行きましたが、お客さんは10名ちょっとと淋しかったので、予定より早く終わってしまうかもしれませんょ。三宮ではアサヒシネマでやっているようですね。

おしまい。