「オー!ハッピーディ」

楽しいアイドル映画


  

続けて観たのは、チャンナラという韓国のアイドル(?)出演のラブ・コメディ。ボクはこのチャンナラを初見だけど、父親が俳優で、本人は声優として頭角を現し、今では人気があるタレントとして活躍しているそうです。
映画としては「猟奇的な彼女」「同い年の家庭教師」のようなノリ。ただ、この映画はチャンナラのキャラクター一色の趣で、恋愛モノとしては成り立っていないような気もしました。この作品でチャンナラの相手役を務めるパクチョンチョルは香港の俳優陳小春に見えて仕方なかった。

次から次へと小ネタ、大ネタのギャグが連発され、ほぼ満席の劇場内は笑い声が絶えるヒマもないほどなんだけど、ボクはイマイチ乗り切れなかった。それはチャンナラという人がどんなキャラなのか全く知らなかったことが第一の理由だ。彼女は完全に三枚目に徹していて、ふつうの女優さんならやりそうにないことも平気でこなしていくのはお見事。
ただ、完全に彼女のワンウーマンショーなので「チャンナラがどうもな」って人は楽しめないと思います。

声優養成スクールで講師をしているコンヒジ(チャンナラ)は、偶然出会った地中海クラブのエリート社員ヒョンジュン(パクチョンチョル)に一目惚れ。
どうしても彼の気を引きたい一心で、まるでストーカーに変身。まず、彼のマンションに忍び込む(これはもう「犯罪」やで、あんた!)。デスクにあった手帳を見ている時に彼が帰宅。慌ててカーテンの影に隠れた彼女は、さらに逃げようとベランダへ出て、そのまま階下の巨大な漬け物桶の中へ転落してしまう。
この手帳のおかげで彼の行動がわかったコンヒジは、彼が行くところに先回りしたり、地中海クラブを非難するweb-siteを立ち上げたりと大活躍。
そして、いつしか二人はいい感じになっていくのだが...。

最後の鉄橋のシーンはさすがに身を乗り出して見入ってしまいました。あそこでほんまに飛び込むか!

彼女の家庭も面白く、おばあさんと妹は方言もきついらしいですが、ボクの語学力ではそこまではわかりませんでした。
とにかく、気軽に楽しめる(笑える)一本。ただ、自宅でDVDやビデオで見てもあんまり面白くないかもしれません。満員の客席に座り、一緒になって笑ってこそ楽しい映画なのだと思いますよ。
チャンナラが日本に進出して当たればわかりませんが、そうでなければ日本で上映されるのはどうでしょう? ちょっと難しそうです。

次回はこの日最後に観た「童僧」をご紹介します。

おしまい。