「フル・モンティ」 |
悩める男どもよ、自信を取り戻せ! |
三寒四温を地で行く今日この頃。できれば四温の部分が週末にかかって欲しいけど、そう上手くは行きません。どうもこのところ続けて週末は天気が崩れ、気温も上がらない。この土日、外へは真冬の格好をして出掛け、家に居るときには火鉢に炭を入れていました(新しく炭とお餅を追加しました)。
さて、四温の部分に当たっていたウィークデイのレイトショー。もう一度「バルニーとその仲間たち」特集を九条に観に行きました。一度家に戻り、食事を済ませてからクルマで出かける。今回は「フル・モンティ」97年の英国映画。前から観たいなと思っていたのですが、ようやくスクリーンでめぐり逢えました。
不況真っ只中のイギリス中西部シェフィールドという工業都市が舞台(この映画の冒頭はなかなか良く出来ている!)。この街の工場に勤めていたが、工場閉鎖に伴ない失業者になってしまった男たちが主人公。稼ぎは無く、職安へ並ぶ日々がもう半年も続いているが再就職は難しい。そんな折に必要に迫られて一攫千金を賭けて取り組んだこととは...。
映画の背景は、イギリスの労働者階級を描いた「ブラス」とかなりダブる(しかし、好景気に沸く英国労働者の姿って見たことないよなぁ)。失業や不況などの苦境に陥り、そこから這い出るために何かに立ち向かい、それを成し遂げることによって自分たちの自信を取り戻す、そんなストーリーも似ている。「ブラス」は正統派の真面目路線だったのに対して、この「フル・モンティ」はコメディ路線。趣は異なるけど、表現が違うだけで描きたいことはほぼ同じなんですね。
痩せたて精悍な顔立ちのキャズとふとっちょでお人好しのデイブ。この組み合わせはコメディの王道。この二人を中心にして繰り広げるストーリーは奇想天外ながら着想が良く「ひょっとしたらこんなことがあるかもしれない」と思わせてくれる(実話なのかなぁ?)。都合が悪い部分があったり、辻褄が合わないかなぁって部分もあるけど、そんなこと気にせず話しを進めていけるパワーを持っているよね。いつの間にかこいつらを応援したくなっている(ちょっとは真面目に働けよ! とは思うけど)。
随所に甘い部分があって「?」も点滅しますが、まぁ許容範囲内。次回はいつ上映されるかわかりませんが、まずまずのオススメ。チャンスがあれば是非ご覧ください。おそらくビデオもDVDも発売されていると思います。アクションや凝ったヴィジュアルでもないのでそちらでもOKですよ。 おしまい。 |