「金魚のしずく」 |
香港の若者事情 |
また動物園前。月曜日のせいか、公開して3日目だと言うのにお客さんはボクを含めて4人だけ。
正直言うと、ちょっとわかりにくい作品だった。
ここから見えてくるのは、香港の若者たちも日本の若者たちも、することや身に抱えている問題はそう変わらないということか。家庭内の問題に嫌気が差したり、些細なことがきっかけになってプイっと家から飛び出してしまう。家に帰らなくても何とか生活して行けるのだ。
映画の中でウー老は、そんな若者たちの生活を否定もしないし、肯定もしない。ただ淡々とした目で彼らを見つめている(但し、何度か鉄拳で助け船は出すけどね)。Pも自分の胸のうちを吐露するようなセリフはない。 一番わからないのはチョーの両親だ。この二人が出てくるシーンは結構多いのだが、最後までこの二人の関係や考えていること、それに父親の仕事などがさっぱりわからなかった。それに最後の方で冷蔵庫から出てくる鍵は何? この夫婦、なんか雲を掴むような設定で、この映画のわからなさに輪をかけているような感じだ(しかも、この二人はしょっちゅうご飯を食べている)。 もう少し整理してわかりやすくすれば面白い作品だと思うんだけど、ちょっと作り手の独善的な部分が前面に出すぎたような気がします。惜しいな。 ゼニー・クォックは「初恋メリーゴーランド」の時の方が良かったかな。今後、彼女がモデルではなく俳優としてブレイクするには、もう一皮剥ける必要がありそうです。それでも十分期待を抱かせる女の子ではあります。要注目。 おしまい。
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