「9デイズ」

こんなところにレクター博士が


  

今回も試写会。拝見してきたのは「9デイズ」というアメリカの作品。会場は厚生年金会館の大ホール。芸術ホールではなく、この大ホールはほんまに大きい。その大きい会場にお客さんがびっしりだ。いやぁ、試写会恐るべし。

お話しはちょっとひねりが効いている設定。でも、なんかこのところよくあるお話しで、新鮮味という点ではどうでしょうか?
旧ソ連が開発したポータブル核爆弾を巡るドタバタコメディとでも言っておきましょうか。

このケースを仕切っているのはアメリカのCIA。実務舞台のリーダーはアンソニー・ホプキンスだからびっくりしてしまう。レクター博士はこんなところで米国政府の手先をしていたのか!
アタッシュケースに収まる大きさの核爆弾を旧ソ連の将校が牛耳るマフィアから買取る任務を担当していたエージェント、マイケル・ターナーが任務の途中で第三勢力によって殺害されてしまう。交渉はマイケルに任せてあったのでアンソニー・ホプキンスは頭を抱えてしまうのだ。マフィアとの次回の交渉は10日後に迫っている。
そこで、偶然にも白羽の矢が立ったのがマイケルの双子の兄弟だ。この兄弟は生まれてすぐに里子に出されていたのだ。
ニュージャージーでうだつがあがらない生活を送っていたジェイクはCIAにほとんど拉致同然で連れ去られる。残りの9日間で兄マイケル同様に仕立てて、ロシアンマフィアとの交渉に当たらねばならない。ジェイクの特訓が始まった!

そのへんのドタバタはさておき、この映画での主役は間違いなくマイケルとジェイクの二役をこなすクリス・ロックだ。このクリス・ロックがウィル・スミスやクリス・タッカーのようにブレイクするかな?

試写会へ時々お邪魔するようになり、大劇場で公開されるような大作をちょこちょこ観るようになった。
それこそ、最初は口をあんぐり開けてただただそのスケールの大きさや、潤沢な予算に驚いていたけれど、正直言って最近はちょっと食傷気味だ。
同じようなストーリーに同じような展開、そしてパターン化された主人公たち...。
ちょっとは違うタイプの映画を作れないものか?
決してこの「9デイズ」が面白くない訳ではないんだけどね。
確かに上映中は、そのアクションとスケールの大きさに手に汗を握り、時間が経つのも忘れていた。でも観終わった後にはほんま何にも残っていなかった。
「あ〜面白かった!」でおしまい。

次回は10/5から公開予定の邦画「阿弥陀堂だより」を一足お先に観てきたのでご紹介する予定です。

おしまい。