「ロード・トゥ・パーディション」

洋の東西を問わずヤクザ映画は受ける?!


  

大阪・中之島にあるフェスティバルホールへ来るのは何時以来だろう? もう20年は経っているかもしれない。
その通称・フェスで大々的に行われた試写会へ行って来ました。
映画は「ロード・トゥ・パーデション」。この広いフェスがほぼ満席。凄いね。でもここは映画館ではなく「映画の上映も出来る」というレベルだ。ボクの席は1階の前の方だったので、傾斜がゆるく、映画を観に来たのか、前の座席に座っているオヤジのハゲ頭を見に来たのかよくわからなかった。この映画、字幕が画面の下に出るので余計にそう感じたのかな。
試写会へ来る人は映画を凄くたくさん観る人か、滅多に観ない人かのどちらかのようだ。それにほとんどの場合が満席。映画を見慣れていない人は座席に深く腰をかけて、座高を高いままに観る人が多い。おかげで映画を観る環境としては最悪な場合が多い(今回は特にそうだった)。もう少し、周りの人に配慮して試写会を楽しみましょう!

さて、映画のお話し。 まず、一番気になるのはタイトル。映画を観ているとどうしてこの作品のタイトルが「ロード〜」なのかは理解できる。でも、このタイトルは悪いな。弱いしはずしている。もっと別のタイトルを頭をひねって付けるべきだったんとちゃうかな。
テーマは父子の愛情だろう。
幸せそうな一家に育つ少年は父、母、弟の4人暮らし。父親がどんな仕事に従事しているのか興味を持っているが、その質問は父も母もはぐらかして答えてはくれない。そんなある日、息子は黙って父親のクルマの後部座席にもぐりこみ、偶然父親の仕事の現場を目撃してしまう。
彼が目にしたのは...。

自分の父親がギャング(やくざ?)の一味だと知った彼は激しい衝撃を受ける。
しかも、その衝撃が癒えぬまま母親と弟が殺害される現場に出くわしてしまい、父と共にこの街から逃げ出さざるをえなくなってしまうのだ。そして、組織からは刺客が差し向けられる。
この逃避行を通じて、息子はショックから立ち直り、一度は激しく否定した父親を信頼し始める。父親の背中に男の誇りと責任感を感じたのだ。

父親はトム・ハンクス、組織の親分にポール・ニューマン(老けたなぁ)、刺客はジュード・ロウ(この人、味がありますね)。

一流の俳優を使い、お金がかかったセットでの撮影。映像もむちゃくちゃ美しい。大作と呼ぶにふさわしい作品だとは思う。
でも、この映画を観終わってボクが感じたのは「日本も、アメリカもヤクザ映画(ギャング映画)が好きなのね」と言うことだ。主人公がやむにやまれぬ状況に追い込まれて、犯罪や殺人を犯してしまうが、その行為が妙に美化されてしまうという手法だ。
大真面目にこんな映画を巨額の資金を投じて作ってしまう、ハリウッドのスケールには素直に感動してしまいます。
衣装が凄いょ。特にほとんどの人が帽子をかぶっているのがいい(帽子好きのボクはこの時代に生まれたかったな)。あと、クルマや街並みなど1930年代が(恐らく)忠実に再現されている。それを見るだけでもこの映画を観る価値があるのかもしれません(そんなことないか?)。

10月5日からロードショー。梅田ではナビオとブルク7で上映です。 お時間がある人はどうぞ劇場へ足をお運びください。

ところで、三連休の最終日(秋分の日・この試写会を観た翌々日)、半年振りに加太へ行きました。天気はそこそこで、風もそんなに強くない。でも、波が結構あって、どんぶらこどんぶらこと大きく揺れる。珍しく途中で1時間ほどちょっと気分が悪くなってしまいました。
もう長いこと加太の鯛にはお目にかかっていなかったのですが、この日は何故か絶好調! 誘いをかけていたら、いきなりゴン!と竿ごと持っていかれて、衝撃が走る。
竿が折れるか、ハリスが切れるか、それとも針が外れるかと心配したけど格闘すること数分。ようやく上がってきた赤い怪物は65cm(公称)もある大物。嬉しいと言うか、なんと言うか。その時はそうでもなかったけど船から下りてから改めて嬉しさがこみ上げてきます。こんな大きな鯛は二度と釣られへんやろなぁ。
この日はこの大物以外にも、満足サイズの赤いのが5枚上がり、とっても充実した釣行となりました。加太の釣師さんに誘っていただいたおかげです。ありがとうございました。まだ、腕がしびれてる!

おしまい。