「ローラーボール」

しょうむない映画


  

信州の山を歩いてきました。
そのときは、ただただしんどいだけだったけど、こうして平地(ひらち)に戻って、しばらく経つとじんわりと感動というか、感激が蘇ってきます。ボクたちが歩いている間だけ、奇跡的な晴天だったしね。
六甲もいいけど、全然知らない山を歩くのもいいものです。次はどこを歩こうかな。

どうして、この映画の前売り券を買ってしまったんだろう。

そんな気にさせる映画だった。
なんとも薄っぺらい映画だった。この映画ってどこが見せ場で、どこが見所なんでしょう? そんな理解に苦しむ作品だ。
簡単にストーリーを紹介しましょう。主人公のジョナサンは、運動神経が抜群で、何て言うんでしょう、坂道が多いストリートをボードに寝そべって下り降りるゲームに熱中している。確かに、冒頭のこのシーンは異常に迫力があった(この線で全篇行けば良かったのに!)。

ジョナサンはローラーボールの世界に身を投じることになる。
ロシア人の富豪(ジャン・レノ)が牛耳るこの世界は、皮と汗の臭いがする世界だ。この際、ローラーゲームがどんなスポーツ(?)なのかは、どうでもいい。全世界に中継され、ギャンブルの対象になっている。巨額のマネーが動く世界なのだ。
この世界の中で、ジョナサンがフェアプレーとか人間らしさを求めて行動するのは、どこか滑稽でさえある。その動機もはなはだ希薄だし、説得力がないしね。

ジョナサンを演じるクリス・クラインはいかにも今日(きょうび)の若手俳優で、なかなかかっこいい。でも、かたやのヒロイン、オーロラを演じる女優さんに全く魅力が感じられない。あかんで。
とにかく、退屈な映画。
今年観た映画では「世界の終わりという名の雑貨店」と双璧をなすしょうむなさでした。
会場は三番街シネマ。月曜の最終回で、ひま人が20人ほど入っていました。

ところで、先週の金曜にサッカーのワールドカップに登録されるメンバーの発表がありましたね。
我がサンフレッチェの久保選手が、まさかの落選。
巷ではマリノスの中村選手の落選が大きく取り上げられているけれど、ボクに言わせると「ほんとに久保抜きで大丈夫?」って気がする。これで、ボクのワールドカップは開幕前に終わってしまいました。

おしまい。