「上海アニメーションの奇跡・Bプログラム」

ごっつい気に入った!


  

続けてBプログラム。場内は空席がちらほらある程度。さすが初日だけありますね。いつもの大陸の映画とは客層が少し違っていて若い人が多いような気がします。
Bプログラムは中編と長編が一本ずつ。

「不射之射・ふしゃのしゃ」88年24分
アニメと言うよりも人形劇。日本の人形劇作家・川本喜八郎が上海美術映画製作所と共同で作った作品。原作は中島敦の「名人伝」。古代の中国で天下一の名人になろうとする男のお話し。ナレーションが入り、橋爪功が担当しています(もちろん日本語)。原作を読んでみたくはなりますが、この作品は今回の主旨からは少しはずれるのではないかな?

「ナーザの大暴れ」79年59分
まぁ、なんちゅう邦題や、と思われるかもしれませんが、内容にはピッタリのネーミングです。
中国語(普通話)のセリフが入り、日本語の字幕付き。シネコンサイズのでっかいスクリーン狭しとナーザが文字通り「大暴れ」します。ナーザの大暴れするごとに音楽とともに京劇風の「キメ」のポーズが入るところがいいね。気に入りました。
ナーザは地方長官の家に生まれるのだが、母親の胎内に3年もいて、しかも肉の塊(桃?)の中に入ったまま出てきた。父親は何かと思いこれに斬りつける。肉の塊は割れて中からハスの花出てきて開く。この中から出てきたのが15センチほどの元気な男の子だ。そこへ仙人が現れて、男の子にナーザという名を与え、自分の弟子にする。
その後、たくましく元気な少年に育ったナーザは、竜宮城に住む無法者の竜王たちを相手に大暴れを繰り広げる! 凛々しいナーザはほんとに可愛くてなかなか良い。気に入りました。

Aプログラム、Bプログラムともに甲乙付けがたいので、出来ればセットでご覧ください。
大阪では6月頃に扇町ミュージアムスクエアで上映される予定だそうです。

おしまい。