「星降る夜のリストランテ」 |
何時間もかけてゆっくりディナーを食べたい! |
先週末に扇ノ山に行ったときは、まだ秋の気配なんて微塵もなかったくせに、今週に入ってからは朝夕はめっきり涼しくなりました。まだ今週一杯は8月だというのに、季節は着実に移って行こうとしているようです。お陰で、エアコンを稼働させ続けていた夜からも解放されて、気持ちよくぐっすり眠れます。日中はまだまだ暑さが続いているけどね。
で、今回ご紹介するのは「星降る夜のリストランテ」。
ローマのとある小さなリストランテ(レストラン)がこの映画の舞台であり主人公なのです。このリストランテで毎夜繰り広がられているあろう様々な人間模様、ドラマ。そんなある晩をスケッチした作品です。
お客さんは、毎晩この店で食事をする常連さん(テーブルも注文する料理も決まっている)、何かのお祝いをするためにテーブルを予約した親子、口から泡を飛ばして議論する舞台演出家と俳優、娘から修道女になりたいと告白される母親、浮気相手の女子学生と哲学教授、アジアからの観光客一家、仲違いしている関係を修復しようとしている親子、携帯電話で指示を出すキャリアウーマン、妊娠しているかも知れない彼女をなだめすかしているアベック、ふらっと一人で入ってくる淋しげなサラリーマン、そしてマイペースを貫くウェイターといつも怒鳴っているシェフ...。
お客さんたちや従業員たち、それにオーナー夫婦が織りなすそれぞれのドラマが縦横に飛び散っているんだけど、それぞれが破綻することなく、ほどよく面白く、そしてほろっとさせられたり、どきっとさせられたり。なかなか良く練られた小品ですね。ボクもイタリアへ行ったならこのリストランテで一度食事がしてみたいな(個人的には、教授と不倫中の女学生と一緒に)。 おしまい。 |