「ジターノ」

こりゃ、肩すかし...。


  

吉野屋の牛丼が280円になっている。並がそうだから大盛りや特盛りも安くなっているのかと思ったら、それらは気持ちしか値下げされてない。これっておかしいよな。だから、みなさんの注文も90%以上が「並」だ。

先日観た「ベンゴ」がとっても良かったからとても期待していた「ジターノ」。この作品もジプシーを主題にして、フラメンコの名手だというホルキア・コンテスを主役に抜擢して作られたスペイン映画だ。
ただし、ベンゴのカコ(アントニオ・カナーレス)同様、彼も映画の仲ではほとんど踊ってくれませんが...。

結論から言うと、ボクにはもひとつだった。

どうしてか、それを考えてみた。

まず、ストーリーが解りにくい。これは致命的。
ボクには主人公の奥さんがどうして彼を裏切ったのか、最後まで(今でも)その理由が解らなかった。
ジプシーの掟なら、どうして主人公を無実の罪で投獄した影のフィクサーであるレコード会社の社長に一族総出で仕返ししないのか。それも解らない。
魂を揺さぶられるようなストーリーでもなく、あくまでも個人の主観に立ったストーリーだという点も問題かな。
主人公がモテモテで格好良すぎて、共感できない(これはやっかみ?)。

舞台のひとつになっているのがグラダナという街なんですが、これがけっこういい。いっぺん行ってみたいな。出てきたようなホテルに泊まって、テラスで優雅に朝食。そして、石畳の路地裏を歩いてみたい!

ホルキア・コンテスという稀代の踊り手に興味があれば別ですが、そうでなければ観ても観なくてもどちらでもいい映画だと思います。
会場は心斎橋のパラダイスシネマ。もうしばらくは上映中です。

「ベンゴ」は9月15日にオープンする新しい映画館「シネリーブル・神戸」で上映されますよ。こちらはチャンスがあればご覧下さい。おすすめです。
また、「ベンゴ」を撮った監督(トニー・ガトリフ)の「ガッジョ・ディーロ」が間もなくミュージアムスクエアで公開されますよ。
ボクの今後の予定は、「ゴーストワールド」「チアーズ」などを観ることになっています。

おしまい。