「ふたりの人魚」

退屈で、退屈で...


  

7月までは「秒読み」段階ですが、暑いねぇ。梅雨を通り越してもうすっかり「真夏」。冷麺や素麺、ざるそばなんかが恋しい季節になりました。
でも、ボクは昼からは「水絶ち」をして、風呂上がりのビールに生き甲斐をみつけているのです。

今回観てきたのは、心斎橋のシネマ・ドゥで上映中の中国(大陸)の映画、 「ふたりの人魚」という作品。水曜日のレディスデイということもあって、30名ほどの入り。ここの映画館はカップルで観に行かないととても肩身の狭い思いをする構造になっています(どんな「構造」なのかは、行ってのお楽しみ)。

上海の街は何本もの川が流れている。その中でもひときわ大きいのが黄浦江。この黄浦江に上海駅の方から流れ込んでくるのが蘇州江。この蘇州江が映画の原題でもあり、物語の舞台でもある。
この蘇州江が見下ろせる部屋の一室に主人公の男「私」が住んでいる。仕事はビデオのカメラマン。いろんな人に依頼されてビデオのカメラを回す。結婚式の披露宴や誕生パーティ。そして、わけのわからないヤバイ仕事もあるみたいだ。
ある日、彼は大きな酒場を経営している社長から「人魚を撮ってくれ」という依頼を受ける。
酒場の広いフロアの真ん中にある大きな透明の水槽で、人魚のコスチュームを着て金髪(なんと「懐かしい」ひびきを持つ単語だ!)のカツラを付けて女の子が泳いでいるのだ。
「私」と人魚のメイメイはいつしか仕事を離れて仲良くなり、「私」の部屋で生活するようになる。でも、メメは突然部屋から出ていき、何日も戻らないことがある。「私」は部屋を出ていくメイメイの後ろ姿を見ながら「これが彼女を見る最後かもしれない」と思うのだった。
ビデオカメラのファインダー越しに蘇州江やこの川に架かる橋を見ていると、何の屈託もなく元気に歩いてこちらに向かってくるメイメイの姿をみつけては胸をなで下ろすのだ。

ある日「私」はマーダーという若い男の訪問を受ける。マーダーは単車で荷物を運ぶ仕事をしている。日本で言うと「バイク便」かな。
彼は、メイメイは自分がかつて愛していた女性ムーダンではないかと話す。
マーダーの話を聞く「私」は...。

この映画は、ストーリーを語ったところで仕方ない。
ボクには一体何が伝えたかったのか、全く理解できなかった。
全体に画面もお話も暗くて、つかみ所がない。ちょっと陰気くさいしね。
妙に退屈で、途中で何度も何度も時計を見てしまいました。

もう少しシネマドゥで上映していますが、よっぽどおひまな方か、上海について少しでも知りたい方にのみオススメの作品ですね。

おしまい。