「ハンニバル」

賛否両論やろうなぁ


  

「とうとう」というか「ついに」というか。ボクも「窓」の世界に、片足を突っ込んでしまいました。これまで、ずっと「りんご」の一族を使い続けていたんですけどねぇ。ちゃんと「窓」の世界の住民になれるのかどうか不安です。もっとも、拙宅では「りんご」を使い続けますけどね。

さて、今回ご紹介するのは話題の大作「ハンニバル」。レクター博士に再会したワケです。会場は「羊たちの沈黙」の隣の会場、梅新の東映パラス。ここに来るのは去年の「シュリ」以来です。それにしても巨大な映画館ですなぁ。定員は800名弱。平日の最終回で100名は入っていたから、レクター博士の人気も大したものです。

「もう一度原作(の小説)を読みたい、それからもう一度この映画を観たい」と言うのが見終わったの第一感想。
それは、この映画は明らかに「原作の小説を読んだ人」そして「映画『羊たちの沈黙』を観た人」を対象に作られているから。
原作を読んだことがない、かつ前作を観ていないけど、話題作だから劇場に来たという「ライトな」お客さんには「全く面白くない映画」やったやろなぁ。
ボクは迂闊にも小説を随分忘れてしまっていた。だから今回はストーリーを追うのに必死になってしまった。「羊たちの沈黙」を観た時にはこんな風に感じなかった。これは、映画を作るときの前提が違っているからだろうな。前作の時は「こんなに原作(のイメージ)に忠実な映画を観たのは初めてだ」と思ったもんな。
だから、もう一度本を読んで、それからもう一度映画を観たい。

映画を観ている途中で腕時計で時間を確認することは滅多にないんやけど、今回はそれをしちゃった。フィレンツェでのエピソードが終わって、話が米国に返って来たときに。「このまま終わるの?」って気がして。時計は映画が始まってから1時間半を指している。「あと30分で終われるのか?」

クラリス捜査官がジョディ・フォスターからジュリアン・ムーアに代わった事に、抵抗はありましたが、映画が始まると、それは思っていた以上にスンナリ受け止めることができました。でもボクは基本的にこのジュリアン・ムーアという女優さんは好きじゃないなぁ(結構、色っぽいシーンもあるんだけどね)。

「傑作」なのかもしれないし「駄作」なのかもしれない、でも、もう一度観たら細かいところでいろいろ凝っている映画なんだろうなぁ。
ラストは壮絶!の一言です。前作を観て、かつ原作を読んだ方は是非、劇場に足をお運び下さい。

おしまい。