「硝子のジェネレーション/香港少年激闘団」

香港のアイドル映画です


  

ニコラス・ツェー、サム・リー、ダニエル・ウーなんかが出ているとなると「香港明星」オタクが放っておくはずがないと言うか、何というか、9割以上が女性客だったパラダイスシネマのレイトショー。と言っても、総勢30名ぐらいかな、それでもビートルズの3倍だ。
ニコラス・ツェーのスクリーン・デビュー作と言うか、彼のプロモーションフィルムやね、完全に。同じヤクザ物(?)の映画でも、先日観たハン・ソッキュの「グリーンフィッシュ」とは全然タッチが違う。ハン・ソッキュは分別のある20代後半、方やニコラスは右も左も分かっていない「はじける」17歳。この世界に入るキッカケも、環境も全然ちゃうもんな、まっ、それはいいとして...。

香港の新興住宅街に住む若者たちが、いかにしてヤクザの道に入っていくかを描いてます。この映画に出てくるヤクザたちは決してかっこいいものではなく、打算的で金儲けのことしか頭にないような現実的な(?)姿で描かれている。その中でただ一人「男気」を見せるのが、ニコラスの親分「B」。子分の為なら命も投げ出すといった「男気」を見せています。でも、その割には軽くて、襲撃に逢うと一番に逃げたり、簡単に人殺しの指令を出したりもするんやけどね。
このストーリーが道徳的にいいか悪いかは別にして、ニコラス・ツェーを銀幕でもスターにしようとする狙いは十二分に成功している。とにかくカッコエエねん(もう少し背が高かったらなぁ)。少し我慢が効かなくて、頭は悪そうやけど。サム・リーの狂気的な役柄とは対照的です。

ニコラスとスー・チーはどうなったの?また、学校のマドンナはどこに消えたの?いつのまに、お母さんは病気になったの??など、尻切れトンボになって映画の中で未消化のままのサイドストーリーも多いけど、目をつむりますか。香港の若手アイドルNo.1の映画だと思ってお楽しみ下さい。
ほんとは、青春時代から大人の世界へ脱皮するノスタルジックな甘酸っぱいような作りにしたほうが良かったと思うねんけどなぁ。

パラダイスシネマで4/6までレイトショーで公開中です。20:40から。

おしまい。