「ハード・デイズ・ナイト」

40年ほど前の映画なのに、新鮮!


  

先週の土曜日に封切りだったにもかかわらず、今夜のお客さんはたったの9人。それも、4〜500人は入ろうかという大きな劇場で! ちょっと淋しすぎるで。会場は心斎橋の松竹浪速座。さすがにスクリーンは大きくて、観やすいけどね。音響はもう一つかナ。

観たのは「ハード・デイズ・ナイト」。1964年のイギリス映画。今から37年も前の映画ですね。今回のリバイバルに合わせて、映像も音声もデジタル加工を行ったそうです。残念ながら画面はモノクロ。
この映画が撮影されたときに、ボクはもう生まれてはいたんだけど、残念ながらボクの記憶の中に、鮮明なビートルズの記憶はない。でも、映画の中で流れる彼らの音楽はもちろん全部知っている。だからこの映画はボクにとっては「ビートルズ」を確認する映画なのかもしれない。そんな大袈裟な映画ではなくて、大したストーリーではないんやけど、観ていて凄く楽しい映画です。

今でも新鮮だ。40年近く前に撮られた映画とはとても思えない。テンポと歯切れが良くて、新鮮!
サイドストーリーをつなぐ狂言回しに、ポールの祖父という役でおじいさんが出演しているんだけど、この人がまぁいい味出してます。純粋なビートルズファンには「目障り」な役かもしれないけどね。
ビートルズは40年後の今となっては、別に長髪でもないし(むしろ短くてスッキリしてるぐらい)、言動も特に目立った訳じゃない。列車の中で相席になったおじさんに「こんな奴等を守るために戦争(第二次世界大戦)をしたのか」と嘆かれるのはご愛嬌やね。また、この時期のビートルズの価値観が良く分かります。当時の若者達は、ビートルズを見かけたら走って追いかけ、彼らも全速力で走って逃げる。演奏を聴くときは、総立ちになってキャーキャー、ギャーギャー喚くだけというのはどんなもんでしょうね。
ボクが特に気に入ったのが、前半の早い場面で出てくる、列車の荷物車の中で演奏するシーンです。

映画が終わって、家に帰る電車の中でビートルズのナンバーが途切れることなく頭の中でグルグル回っていました。
一応、4/13(金)まで公開中です、興味のある方は早い目に劇場へどうぞ。梅田では泉の広場のピカデリーでやってます。

おしまい。