「Love Letter」 |
ふたりの樹。 |
この土曜(10/27)から「リリイ・シュシュのすべて」という映画が公開される。その前夜祭という意味か、その前の一週間、岩井俊二監督の特集上映会があった。会場は新梅田シティのガーデンシネマ。ボクが観に行ったのは「Love Letter」。95年に公開された作品。 なかなか興味深い設定だ。
婚約者・藤井樹を冬山遭難で亡くしてしまってから3年。博子は恋人がかつて住んでいた小樽に届くはずがない手紙を書いてみる。 でも、偶然が重なって、宛先不明で戻ってくるどころか、博子の手元には藤井樹からの返事が届く。 ここから物語りが大きく動き始める。
この返事は博子を有頂天にさせ、そして奈落の底へも落としてくれる。 小樽の街角で博子は、偶然もう一人の藤井樹とすれちがう。自転車に乗って遠ざかる彼女に「藤井さん」と呼びかける博子。藤井樹は一瞬自転車を止め振り返るが、博子には気付かず再び走り去ってしまう。 中山美穂が博子役を好演しているのはもちろん。藤井樹の少女時代を演じている酒井美紀がなかなかわいくていいですね。 この映画は博子が主人公なのかもしれないけど、本当は今も小樽に住んでいる藤井樹が主人公とちゃうかな。博子との文通によって、自分の中学生時代の想い出をひっくり返してみて、今まで気が付かなかった彼の思いを知るというのがテーマだったような気がします。 おしまい。 |