「グリーンディステニー」

アクションが楽しい武侠片


  

11月に入って、さすがに寒くなりつつありますね。みなさんお元気ですか?
私は、少し風邪を引いてしまったみたいで、ハナがぐしゅぐしゅいっています。拙宅の庭では、いつの間にかキンモクセイの花が終わり、早咲きのツバキの花ががほころび始めていますよ。一番早いのが「炉開き」。そして「片山宗旦」「初嵐」や、サザンカですが「ビストリアエミリー」などが咲いています。この時期は陽の光がまだ強くて、花が長持ちしないことが、残念です。 家庭菜園の方は一休み状態。秋になってすぐ蒔いたブロッコリー、カリフラワー、キャベツ、ハクサイはみんな虫のエサになってしまい、今は何も植わっていません。ひからびた畑が淋しそうです。今度早起きして、今からでも間に合うネギかホウレンソウを蒔いてみましょう。秋はいろんな遊びにちょっと忙しすぎて、農作業に時間を割けないのが実状ですけどね。

さて、今回観てきたのは「グリーンディステニー」(原題:臥虎藏龍、英題:Crouching Tiger, Hidden Dragon)。タイトルからも判るように中国の映画です。全編、中国語(普通話・北京語)で撮られていますが、今回はほとんど聞き取れなくて、ショック! 私の身体から中国が切れてきたみたい。どこか中華圏に旅立たねば! 会場は「梅田ピカデリー3」。大きいスクリーンだし、音響もいい。でも私には少し大きすぎて、居心地が良くない。だいたい100名程度の入りでしたから、平日の最終回にしては入っているほうでしょう。封切り1週目ですからこれくらいは入ってないとね。

主演は、香港を代表するスター、チョー・ユンファ。ミシェル・ヨーと今回が日本ではデビュー作になるチァン・ツィイー。どんな映画かというと「武侠片」ですな。「中国風チャンバラ映画」と言うわけです。アクションがとにかく凄い。ちゃっちいと思う人もいらっしゃるでしょうが、すごい、ごっつい!の連続です。一見の価値は充分あると思います。池の上を走り回ったり、壁をスイスイ登ったり、屋根の上を飛び跳ねて追いかけっこしたり、荒唐無稽なんですが、ごっついねんって。

この映画の最大の見どころはチァン・ツィイー。いや〜、かわいい。いいなぁ。一発でファンになってしまいました。映画の中でいろんな衣装を着て出てくんねんけど、そのどれもがホント良く似合っていて、ごっついカワイイねん。特に、結婚式を抜け出して旅に出る時の格好はなかなか素敵です、帽子もかわいいよ。誰かに似ていると思っていたら、勤務先に以前いた遠藤さんに似ています(知らない人はごめんなさい)。このチァン・ツィイーは大阪では年末に公開される「初恋のきた道」という中国の映画にも主演しています。噂によると、彼女のデビュー作になるこの映画の方がチァン・ツィイーのかわいさが発揮されているとか。こりゃ必見ですナ。
時代は清王朝(だから、男は弁髪!)。チョー・ユンファ演じる剣士が、剣士を引退し、彼が愛用している碧名剣(グリーンディステニー)を彼の師匠だった人の友人に献上するところから物語は始まります。この剣を一目見た、北京の行政長官の娘(チァン・ツィイー)が、この剣を盗み出してからはアクションの連続。しかし、中国ってほんまにいろんな武器があるよなぁ。何度かあるチァン・ツィイーとミシェル・ヨー(少しだけ福江さんに似ています)との対決も手に汗握ります。
チョー・ユンファとミシェル・ヨーのロマンスを縦軸に、チァン・ツィイーと西域の盗賊の若き親分チャン・チェンの許されぬ愛が横軸になり、碧名剣を巡って丁々発止のアクションシーンが繰り広げられるわけです。でも、アクションシーンだけと違って、この4人を取り巻く人間関係がとても丁寧に描かれています。だからこそ、どうして彼らがこんだけ必死になって死闘を繰り返すのかが良く判るわけです。と言う訳で、どなた様も時間が許せば是非ご覧下さい。肩の凝らない娯楽作品に仕上がっております。

次回は、オウム真理教をモデルにして作ったと言われている香港映画「ホーク/B作戦」に行く予定。

おしまい。