「玻璃(ガラス)の城」

人間って弱いのか、強いのか判らない


  

今回は、「玻璃(ガラス)の城」98年の香港の作品。会場は梅田のガーデンシネマ。平日の18:30からの回だったからか、今週いっぱいでおしまいだからなのか、約30名ほどの入りでちと淋しい。客層はいかにも「私たちレオン・ライのファンです」って感じの20台後半から30台前半のお姉さまのグループばかりでした。ネクタイしているのは私だけ。

「よかった」もう一度観たい。

なんか久しぶりにホロっとさせられました。
「あなたを一番愛していたのは、あなたがそばにいてくれなかった時よ」というスー・チーのセリフにはぐっときましたね。

簡単にストーリーを紹介すると、学生時代に将来を約束しあった二人が、男のフランス留学を期にだんだん心が離れていき、ついには別かれてしまう。ところが20年後に二人は香港で偶然出会い、再び燃え上がる。そして、ロンドンで交通事故のため死んでしまう。この二人が残した愛の巣(?)を、お互いの息子と娘が捜索し、二人の思い出をなぞり、二人の愛の深さを確かめる、っという感じです。なんか、ありがちなメロドラマ風な話の展開なのですが、冒頭に二人の死が観客に示されているだけに、挿入される二人の思い出のシーンが胸を打ちます。

人間って弱いのか、強いのか判らないな。強いんだったら、遠く離ればなれになっても、自分たちの愛を貫けたはずだし、弱かったからこそ本当の自分の気持ちを見つけられずに、自分の身近にいた人と結婚してしまう。でも、再会してからは、半場なりふり構わず、強い意思で自分たちの愛を再構築して結ばれる。振り返って、私はどうなんだろうって考えてしまいました。

帰りの電車の中でブラザーズ・フォーの曲が頭の中をグルグルまわっていました。今回初めて出合ったスー・チーは決して美人だとかかわいこチャンではないのですが、存在感のある表情のとてもいい女優さんだと思いました(スー・チーの娘さんを演じていたニコラ・チェンもストーリーが進めば進むほどにいい表情になっていく、ちょっと不思議な女優さんです)。
とってもいい映画なのに、ガーデンシネマでの公開は5/19(木)まで。ごっつい残念。以降は「ぴあ」などを丹念に探されるとどこかで再演されると思います。
次回は、レスリー・チャン主演の中国映画「追憶の上海」をシネヌヴォーのレイトショーで見る予定。それ以降は「Go Go LA(←ヴィンセント・ギャロ出演)」や「ナビィの恋」「太陽は、僕の瞳(←「運動靴と赤い金魚」の監督の最新作)」「美少年」「あの子を探して」「風雲」「オール・アバウト・マイ・マザー(←総務部長モリアキ推薦作)」など観たい映画がメジロ押しです。


さて、
ゴールデンウィークは香港・中国へ行って来ました。まず香港に入って、徐々に中国に身体と心を慣らして大陸へ突撃、の予定でしたが、やっぱり大陸のパワーにはたじたじになった私でした。香港では、もっぱら買い物。お茶やCDにシャツやジーンズを購入。おかげで小さいトランクはもうぱんぱんに膨らんでしまいました。
香港からは南京へ飛びました。中国は5/1〜5/7まで7連休。この中国版「ゴールデンウィーク」のおかげでどこへ行っても、人・人・人...。この知らなかった連休で随分予定が狂いました。飛行機も鉄道も切符が取れない!ホテルも強気で高い、高い!南京の空港から市内へ向かうバスでカルチャーショック。バスが満員になったときが発車時間。だから、待てどくらせど出発しない。あ〜、やっぱり中国やなぁ。
南京では「大虐殺記念館」を参観。30万という数字はともかく、日本人がどれだけ中国の方々にご迷惑をかけたことか...。深く、深く反省しました。記念館から市内に戻るバスの車内でどれだけ居心地悪かったか。
その後、南京から武漢、杭州、廈門と移動。連日、各地でよく歩きました。美味しいものもたくさん食べました。中国は野菜料理が美味しいね、日本の野菜とはコシの強さや味の濃さが違います。しかし、どこもかしこも凄い人出で、改めて中国の人の多さを知らされました。廈門はいいよ、街のつくりが台湾風だし、雰囲気も(中国にしては)落ちついています。歩く人もどことなくアカ抜けていて、とても大陸とは思えません。茶髪や厚底ブーツもちらほらとね。沿岸部にある都市の生活レベルがいかに高いかを垣間みることが出来ました。 たかおに薦められた立花隆の「臨死体験」を持っていってんけど、トランクに入っていたのは、なんと両方とも「上巻」。ショックやったなぁ。

そして、
5/13は朝から加太で釣り。鱸さんにお会いするかと思ったけどいらっしゃいませんでした。この日の夕方には斎藤クンのご結婚をお祝いする会(ソバ飯を食べる会?)があるので、そこで皆さんに美味しいタイを食べてもらおうと目論見でいたのですが、貧果に終わりました、残念。また、秋になって涼しい風が吹き始めてからリベンジですね。

ところで、斎藤クン、ご結婚おめでとうございます。どうぞ末永く、お幸せに。

(ちょっと、長くなりました。オシマイ)