「ストレイト・ストーリー」

自分が若かった時を覚えているのはつらいことなのね


  

4月も最終週を迎えてすっかり「春」ですね。昨日の博多は気持ちよく晴れ渡った空の青さが目にしみこむようでした。

さて、今回は「ストレイト・ストーリー」。会場は梅田の「泉の広場」を上がったところにある「梅田ピカデリー」。ここへは一体いつ以来なのか覚えていないほど久しぶり。10年ほど前に寅さんを観て以来かな。よく行くシネ・ヌーヴォとかと較べると、本当にスクリーンがでっかい。日曜の昼下がりの回ということもあって、130名(推定)ほどの入り。それでも、座席は1/3も埋まっていないのだから、ほんとうに「大」劇場ですね。座席のシートが記憶にあったものより良くなっていました。

この「ストレイト・ストーリー」は、新聞の映画評を読んで、観てみたいなと思っていたのですが、シネ・ヌーヴォの「中国映画の全貌2000」や「韓国映画祭」に邪魔(?)されて、なかなか行けませんでした。モリアキ総務部長の「良かったです。好みに合うと思います」という推薦の言葉もあり、とうとう出掛けました。
一言で言うと「ちょっと長くて眠たかった」ってとこでしょうか(一般的な評価とはだいぶ違うけど)。最初は何がなんだか分からなくて、でも映画が進むうちに少しずつ観ているボクらにも、いろんな背景が分かるような仕組みになっているのですが、なぜ兄に逢いたいと思ったのか、他人の力を借りずにトラクターで行かねばならないのかなど、この話の根幹をなす「どうして?」が私には伝わってきませんでした。だから「あっそ」って感じで話が進んでいくのね。実話がベースになっていて、フィクションではないから、そんなに劇的な話ではないのかもしれませんけど、せめて、話の伏線である、兄弟喧嘩はもう少し丁寧に描いて欲しかった。

最も印象に残っているのが、旅の途中で若者達と一緒にキャンプを囲み、彼らに「歳とって良かったことは」と聞かれ、「いろんな経験を積んでいるから、物事の本質(ウラ・表)がわかって、小さいことにくよくよしなくなったことかな」。「じゃぁ、歳とって辛いことは?」「自分が若かったことを覚えていることだ」と答えるシーンですね。
私ももう若くはないんだけど、無為のうちに過ごしている「今」をもっと大事にしないとアカンなと思いました。
「ストレイト・ストーリー」は今週いっぱい「梅田ピカデリー」で上映中です。決して「オモロない」映画ではなく、特に音楽が良くて心にしみわたります。

次回は「まだやってたの!」って感じのモリアキ部長推薦の「ブエナ・ビスタ・ソーシャル・クラブ」か、「追憶の上海」(レスリー・チャン主演)、「ぼくたちはここにいる」に行く予定。
「ストレイトストーリー」で観た予告編では「マトリックス」の監督(?)の新作「イグジステンス」が観てみたい!気持ち悪そうだけど。

さて、4/22は拙宅で「春の焼き肉まつり」でした。皆さん遠路はるばるお越しいただきありがとうございました。私はとても楽しく、かつ美味しかったのですが、皆さんはいかがだったでしょうか。こちらの方の次回は「井上さん送別・カレー&焼き肉まつり」を5月下旬に予定しております。詳細が決まり次第ご連絡しますので、ふるってご参加くださいね。

おしまい。