「延安の娘」 |
02/Feb./2004 |
「中国文化大革命というのが一体何だったのか」 しかし、都会の若者たちはみな毛沢東の一言により、“農村にて農作業に従事し、革命の原点を学べ”と農村へと送られた。そこで待っていたのは過酷な重労働と厳しく管理される集団生活。果たしてそれにどういう意味があったのだろうか? 中国の歴史ではよく農民の反乱が国家の存亡を揺るがしてきたことがあったと思う。しかし下放政策が、革命の原点に繋がったとは思えない。
革命の聖地といわれる狭西省の延安。
そんな彼女が実の父親に一目遭いたいと願う。まだ30歳くらいだと思えるハイシアの顔のしわを観れば、彼女がそれまでどれだけ苦労してきたのかが痛々しく思える。
彼女の両親との再会を追いかけながら、忌まわしい過去の記憶となった下放政策が今なお人々を苦しみ続けているという事実を写し出したドキュメンタリー映像。 この映画で浮彫りにされる真実の答えは、自分の心の中にあるのかもしれない。歴史を問う事は、自分を問うことであると思った。 次回は「バレット・モンク」をご報告します。 |