「ハッシュ!」 |
人間関係を構築する新しい方法は? |
後味が爽やかな楽しい映画を観た。
特異なキャラクターがうようよ出てきて、映画を観ているというよりも、テレビドラマを見ているような感覚。2時間を超える上映時間もさして気にならない。
この秋野暢子が古いタイプの女性の代表格として象徴され、その対極にいるのが片岡礼子演じる朝子だろう。
確かに、この映画で描かれている朝子の思考パターンや行動は突飛で「あの女、アタマおかしいいんだよ」と言うことになる。でも、どこか理解出来る部分もあるんだなぁ。
この映画は‘ゲイのカップルに変なオンナが絡んできて子供を欲しがる’という紹介のされかたが多い。でもこの映画が本当に伝えたかったのは「こんな変わった人が増えてきたね」ではなく、人間関係が希薄になっている都会でも、ドライに生きている人でも、人間って孤独で、どこかで暖かさや温もりを求めている、一人では生きていけない、ということではないでしょうか。 年齢順に、ナオヤの母親(冨士眞奈美)、カツヒロの義姉(秋野暢子)、朝子(片岡礼子)、同僚OL(つぐみ)、カツヒロの姪。それぞれが自分が属している世代(?、考え方?)を極端に象徴した立場で描かれていて面白かった。
暗くって湿っぽくなりがちな部分も、明るく笑いが満ちたペースでお話しが進んでいくのに好感が持てます。事実、かなり楽しい。まずまずのおすすめ。もうしばらく、新梅田シティ東館4階の梅田ガーデンシネマで上映中です。 おしまい。 |