「ストーミー・ナイト」

一本取られました


  

いつの間にか春も終わり、世の中は初夏を迎えているようだ(なんて、ことを書いたら、いきなり寒くなってきた!)。
中国道を津山に向けてクルマを走らせていると「この山の中にこれだけどこにあったんや」って思うくらいフジの紫色が揺れている。あっちにも、こっちにも。例年なら5月中旬の花だから、今年は2週間以上早いんだ。

さて、今回ご紹介するのはインド映画「ストーミー・ナイト」。
数年前に「ムトゥ踊るマハラジャ」が大ヒットして日本でもすっかり市民権を得た(?)インド映画。アジア好きのボクですが、今まで何故かこのインド映画を敬遠して観ていなかった。でも「ミステリータッチで、しかも歌も踊りもナシ」というコピーにつられてミュージアムスクエアのレイトショーにとうとう足を運んでしまった。
この晩のお客さんは10名ほど、ちょっと淋しい。特等席の最前列に腰を降ろすが、ボクと一個椅子を空けて隣りに座っているお兄ちゃんがやたらとせわしない。絶えずものを口に運んでくちゃくちゃさせているし、ビニール袋をごそごそさせるし、気が散ってしゃあないやないか。「しばいたろか!」と一時は真剣に考えたけど、我慢した(ねっ、大人になったでしょ)。

一本取られました。

この映画に出てくるのはたったの3人だけ。
かわいい女子大生と、口から生まれてきたような四六時中しゃべっているセールスマン(?)ともう一人の男。
たった3人だけど密度の濃いドラマが展開される。
女子大生が邸宅で一人留守番をしている。外は激しい雷雨だ。この家が凄いうえに、女の子がかわいくてスタイル抜群なのがいい。いつもは何気なく家族と住んでいる家だが、こうして嵐の夕刻に一人で留守番をしてみると淋しくて、どこか不気味に思えてくるから不思議だ。テレビを付けると、最近連続して殺人事件が起こっているという。家に上がり込んで、留守番をしている人をロープで縛り上げ、殺すのだという。物取りではなく、殺人を楽しんでいるらしい。
そこへ、来客を告げる呼び鈴が鳴る!

これから後は、見てのお楽しみ!
ほんとに「良くできた映画」です。惜しむらくは、ラストがちょっと長っ尻なところかな。

でも、ごめんなさい。上映は4/26・金で終了してしまいました。面白い映画なのに皆さんへのご報告が遅れてしまいました。すいません。
再上映されるのを待つか(期待薄だけど)、ビデオかDVDのレンタルを待つかしてください(こっちの方が現実的)。

次回は中国大陸の作品「鬼が来た!」をシネ・ヌーヴォーで観る予定です。

おしまい。