「シリアル・ラバー」

おしゃれでかっこいい薬味が利いてます。


  

「恋戦・OKINAWA」に続いてパラダイスシネマでレイトショーで観たのが、フランス映画「シリアル・ラバー」。この日パラダイスシネマでハシゴする人はほとんどが、もう一つのレイトショー「詩人の恋」を観たはず。同じ映画館かと思うほど、この「シリアル・ラバー」を観ている客層は入れ替わって。火曜のレイトショーで15名ほどですから、いつも通りですね。

大人のムードが漂う、オシャレでかっこいい映画ですね。ただ、ヒロインのクレール役にはもう少し違ったタイプの女優さんを起用して欲しかった。今のままでは少しタフ過ぎて、本当に困ってせっぱ詰まっているようには見えません。何でも自分で解決しちゃいそうな気がします。もう少し華奢な人がよかったな。

そろそろ結婚したいと考えているクレールは、自分の35才の誕生日を前に、今付き合っているフィアンセ候補4人を自宅に招いてパーティを開く。4人を直接比べて選ぼうという趣向だ。この自宅のアパートっちゅうのが凄い! パリでは、35歳独身の女性はこんなに豪華な住まいに住めるのか!
だが、このパーティはとんでもない悪夢への始まりだった。一人、またひとりとアクシデントで招いた客が4人ともクレールの目の前で死んでしまうのだ。

そこへ運悪く彼女のアパートへ脱獄囚を捜して二人の刑事がやって来てしまう。クレールは絶体絶命のピンチ。
彼女の頼みの綱は妹。頼みの綱にはならないようなタイプの女性だけどね。その妹はこのとんでもない事件のさなかに、友人を100人ほど引き連れてクレールの部屋へやってきてしまい、一瞬ににしてアパート中はランチキ騒ぎでめちゃくちゃに...。

その後、二転三転してハッピーエンドと思いきや、最後の最後に大問題が! アパートに押し入って来た脱獄囚が、ジュークボックスに隠れて「オンリー・ユー」を唄った時は、涙を流して笑ってしまいました。
ちょっと(かなり?)ブラックが入った、フランス映画らしいユーモアたっぷりの喜劇。ノリとしては以前に観たやはりフランス映画の「奇人達の晩餐会」に通じるものがありました。

おしまい。