「風流冷飯伝」が期待以上の出来だっただけに、切って返す刀でこの「退屈姫君伝」を買う。 またもや一八が主人公かと思わせておいて、実は...。この辺りも作者の筆の上手さには驚かされますね。「そんなのありか?」と思いながらも、ぐいぐい読者を引っ張っていく力は凄いです。 それにしても、この作者は将棋がかなりお好きなようですね。
大藩から2万5千石の小藩風見藩にお輿入れしたメダカ姫が主人公。彼女が暇にまかせて風見藩の江戸上屋敷で大暴れする。まぁ、それだけの話しなんですが、これがなかなか面白い。 司馬遼太郎や池波正太郎だけを時代小説と思い込んでいる方にお読みいただきたいですね。 例によって、ちょっと下ネタも多いけど、これは連載した雑誌の影響(方針?)なのかもしれません。
仕事帰りに阪急梅田駅前の書店さんでひったくるように買いました。 もっと続編が読みたい、と思ったら、まだ文庫化されていませんでした。残念。