いったい何がガンバと違うんだろう?
いろいろんなシーンを頭に浮かべながらクルマを走らせる。
ビッグアーチからの帰路のようなロングドライブではない。万博からのだから、あっと言う間に、結論が出ないまま自宅に着いてしまう。
間違いないのは「今のサンフレには優勝するためには何かが足りない」と言うこと。
まだ、諦めたり、うつむいて下を向く必要は全くない。
今シーズンはまだ11ゲーム残っている。一時ぶっちぎりで首位を走っていたアントラーズは、再開後、失速している。ちょっと数字的な裏付けがあるわけではないけれど、今後勝点を25積み上げることが出来れば、勝点が61になり、なんとか優勝争いに踏みとどまることが可能ではないだろうか。そのためには、もう勝点を8しか失えない。
しかし、残りのゲームで上位のクラブは来週のレッズとジュビロしかない。可能性は僅かではなく、大いにあるのだ。
反省をする前に展望。
次節は、小村が累積警告で出場停止。カズとガウボンの怪我の具合も現時点ではわからない。大きくメンバーを変更しなければならない。前には是非茂木弘人を使ってもらいたい。このところベンチに入ることもないけれど、具合は上向いているはず。彼の闘志を見せて欲しい。思い切って、茂木と俊介をスタメンでも面白い。そうなると、前で高さが足りないのであれば、こちらも出番を失っている盛田をベンチ入りさせる手もある。後ろは今日は高柳がベンチに入っていたので、彼を使う手もあるけれど、ボクは吉弘を使ってもらいたい。本当はレッズのようなクラブには、小村の老練さを生かしたかったんだけどな...。
では、昨夜の反省。
「シュートを打たなければゴールは生まれない」
そんなことはボクが云わなくても誰でも知っているし、わかっている。でも、サンフレの選手は誰もゴールを狙わない。ヒーローになりたくないみたいだ。ガンバのディフェンスは悪くないし、動きも寄せも良かった。でも、自分の足元にボールがあろうがなかろうが、常にゴールを意識しないと、得点は入らない。
ゴールを意識していないから、シュートが打てないのか、それとも萎縮してしまっているのか...。前半の二得点は、たった二本のシュートがそのままゴールした。だから、シュートは打つべきなんだ!
それにしても、ハンジェのゴールは美しかった。
ゴールへの渇望感があってギラギラしていたのは寿人だけだったな。残念。
「駒野は疲れていたのか?」
出場機会はなかったけれど、日本代表に帯同して仙台に遠征していた。そのせいなのか、慢心があったのか、それともかっこよくスマートのプレーしようとしていたのか、それはどうかわからないけれど、今日の駒野は全然あかんかった。時折、生きのいい折り返しは入れていたけれど、遠藤〜家永にいいように扱われて、前半の2失点は明らかに駒野のミスから失った。もっと泥臭くてもいいじゃない。一生懸命に走る駒野がボクは好きだ。昨夜の彼からは一生懸命さは伝わってこなかった(少なくともボクには)、それが残念。
万博のゴール裏は、グランドに対する高さが足りなくて、向こう側のゴール前に行ってしまうと、はっきり云って「よくわからない」。だから後半の二失点もよくわからなかったけれど、最も危険な男をゴール前でフリーにさせてはいけない。
最も印象に残ったのは、ガンバは勝ったせいもあっただろうけれど、選手がみんな楽しそうだったこと。いきなり二点のビハインドでも、下を向く選手なんかいなかった。その姿を見て、ボクは「二点目が入るのが早すぎた」と悔やんだものだった。その直後に失点したのが痛かった。駒野のやらずもがなのファウルも痛かった。
流れを引き寄せる前に、まぐれ(?)で二本入って、さぁこれからと思った矢先に、ファウルを貰ったと思って集中力が切れ、足が止まってしまった。あそこで、流れが変わってしまった。
アメリカンフットボールで“モメンタム”という言葉がよく使われる。これは、意訳すれば「(精神的な)試合の流れ」になるのか。昨夜の場合、そのモメンタムがサンフレにあったことは一度もなかった。手強いはずのガンバから2点の先制で、選手もベンチもなんだか還って困惑してしまった。あのアラウジーニョの1点がなければ、いや、後半だったら、モメンタムはサンフレにあっただろうに...。
残り20分もあったのに、選手は下を向き、足は止まっていた。駒野を交代させるのかと思ったらハンジェだった。俊介の動きも空回りしていた。ゴール裏も諦めムードだった。
でも、ボクは諦めない。ここまで折角苦しいゲームを乗り越えて勝点を積み上げてきたんだ。諦めるには惜しい。
この一週間でしっかり立て直して、新しいメンバーでレッズ戦を迎えて欲しい!