01/03・裏六甲アイスガーデンに氷瀑を見に行く

今期最大の寒波がやって来た


正月早々大寒波がやって来た。
「これは、チャンスだ!」と言うことで、裏六甲にあるアイスガーデンに氷瀑を見に行ってきました。寒さのために滝の水が凍り付いてしまうことを氷爆と呼ぶのですね。

宝塚駅前を6:30に出る有馬温泉行きのバスに乗り込む。正月のこの時間から歩きに行く酔狂なおっちゃんはボクだけだ。
年末の赤城山雪中行軍から帰ってきてから、どうも左膝の調子が良くないので入念な準備体操とストレッチを行い有馬温泉のバスセンターを出発。もうすっかり明るくなっているが、温泉街はまだ静かに眠りの中にいるようだ。六甲から吹き下ろしてくる風が思いの外冷たい。さすがに一級の寒波が来ているだけある。
ロープウェイの駅前を通り過ぎ、紅葉谷への川筋を辿る。だんだん身体が暖まってきて、凍えていた指先にも血が通ってきた。温度計を見ると気温は氷点下5度。

湯漕谷との分岐(地図上の名称は「紅葉谷出合」)。ここから紅葉谷の遡行になる。沢の遡行は山道を歩くより面白くて、高度を稼ぐ登りもそう苦にならない。ただし、堰堤を高巻くのは辛いけどね。
暫く行くと白石谷の出合い。ここに道しるべが立っている。右にそのまま紅葉谷を進むと極楽茶屋で稜線に出る。左に白石谷を進むと一軒茶屋を経て六甲最高峰へ。
もちろん今日は、白石谷へと足を進める。

沢の水があちらこちらで凍り付いて美しい

ほんの少しでまた谷の出合い。ここにも標識があり、滝の位置を教えてくれる。右の谷を選びしばらく遡行するとふと右手に谷が出合い、見上げるといきなり「百間滝」。
「おおっ」もういきなり滝全体が白く凍り付いているではないか!
落差は15mほどかな、その全てが氷で覆われている。この氷の白い幕の下を水が流れていく。なかなか見ることが出来ないと思っていただけに素直に感動してしまった。
もとの谷に戻り、50mも進めばいきなり「ド〜ン」っと「似位滝」が目の前に現れる。この滝の落差は20mはあるでしょうか。この似位滝も白く凍り付いていました。しんどい目をしてここまで来て良かった(と言うほどシンドくもなかったけどね)。
似位滝は上からまともに風が吹き下ろしてきて一気に気温も体温も下がったような気がする。沢には予想以上の水量で水が流れていて、沢の端も所々が凍結しています。でも用意していた軽アイゼンを使うことは一度もありませんでした。

「百間滝」
「似位滝」

いったん二つ目の標識が立つ出合いまで戻り、白石谷を溯る。出合ってすぐに白石滝。堰堤を高巻いて白龍谷、もう一度沢に戻ってすぐに大安相滝。この三つは期待ほどの落差もなくちょっと残念。
最後の大安相滝をやり過ごしてからは六甲らしくないヤブ漕ぎが必要な道になる。ほんとは右手にもう少しいい道があったかもしれない。
このヤブ道で一気に高度を稼いで木々に樹氷が付きはじめた。気温も一層下がったような...。
この白石谷を遡行するコースは思ったほど難しかったりしんどかったりするわけではないけど、危なっかしい箇所は何カ所かあります。そういう箇所にはロープが張ってあるので、特別な装具は必要はありません。でも、踏み跡も不明瞭な箇所も多いので、最低限のしっかりした装備と地図を読みこなす能力と慣れは必要です。ファミリーは不向き。このコースを逆に下るのはさらにもう少しの経験が必要だと思います。

ヤブ道を経て一息つく間もなく、針葉樹の植生のなかの道を辿ると、ひょっこり最高峰から有馬へ下る魚屋道の途中に出逢う。神社の少し下あたりだ。このあたりはうっすら雪が積もって銀世界。人気のない道をもう一踏ん張り。風が強く、ちぎれた雲がびゅんびゅん頭上を駆け抜け、陽が射したり陰ったり。
一軒茶屋から山頂へ向かうみちは雪が吹き飛ばされ、所々の吹き溜まりに雪の破片が残っているだけだ。

山頂から北側を見ると、遠く丹波の山々は茶色いままで雪はあんまり降らなかったみたい。足早に山頂を後にして、車道をそのまま宝殿インターまで歩く芦屋へ向かう次のバスで山を下りました。

最高峰山頂に立つハンノキも
樹氷の花が咲いている
宝殿インターまでの道すがら、
最高峰を振り返る

おつかれさまでした。

 

有馬温泉バスセンター6:40〜紅葉谷出合7:15〜似位滝8:25〜大安相滝9:10〜最高峰三角点9:40〜10:20芦有宝殿インターバス停