「SSU」

07/Jan./2004

  

今回は動物園前シネフェスタで観ました韓国映画「SSU」2002年の作品。

この「SSU」というのが何の略かサッパリわかりませんが、韓国の海軍海難救助隊のことを指すようです。
沈没した潜水艦の人命救助や船体の引き揚げ等の潜水が任務。その中でもSSUは深海での作業に従事する部隊。韓国のSSUは水深300mという深海での潜水記録を持つといい、世界でもトップクラスの潜水部隊だそうです。

この特殊部隊員たちを主人公にしたお話。
幼い頃からの親友であるキム・ジュン(シン・ヒョンジュン)とイ・テヒョン(キム・ヨンホ)の2人がSSUに入隊する。深海300mの水圧にも耐えれることができる体を造るために、厳しい訓練の続く。
その中で二人は、同じく訓練を受ける同期の女性カン・スジン(シン・ウンギョン)と出会う。やがてキムとカンはお互い惹かれあう。だがイも彼女に想いを寄せていた事を知ったキムは、結局身を引いてしまうのだ。
そして数年後。SSUの大尉として活躍するキムとイの元に、新しい上官が赴任してくる。なんと、それはキムと別れて失意の内にイギリスへ留学。そして少佐となって舞台に帰ってきたカン・スジンだった。

こうした三角関係を背景に、海軍の潜水部隊という特殊な環境を舞台にお話しは進む。
単なる恋愛話しとしてだけでなく、SSU隊員としての訓練や、現場での潜水作業などで緊迫感が盛り上がる。また軍隊の中での上下関係や将校・下士官・兵士といった上下関係、さまざまな登場人物が絡んで、いろんなエピソードがある。
キム役のシン・ヒョンジュンは以前にも「ガン&トークス」で観せたような、妙に明るいひょうきんぶりな役柄を発揮していて面白い。

そしてクライマックスは深海での潜水艦救助活動。最後の壮絶な幕切れは予測しえなかっただけになかなか感心させられた。お話としてもまとまっているし、なかなかいい作品。大作らしい映画だけど、ここシネフェスタだけで上映されているのもなんだ寂しい限りだ。
ご覧になる機会があれば楽しめる作品だと思います。

次回はまた韓国映画。「黒水仙」をご報告します。