「インファナル・アフェア」

28/Nov./2003

  

今回観たのは「インファナル・アフェア」(原題:無間道、2002年香港)。
昨年の香港で、文句なく最大にヒットした超大作。原題「無間道」の時ですらその評判は耳に届いていたし、日本でもTVスポットが流れるなどそこそこ宣伝されていた。またブラッド・ピッド主演でハリウッドリメイクが決定したという話も話題のひとつだろう。
ようやく待ち焦がれた日本公開。香港映画が拡大系でメジャー公開されるのは久々のことではないだろうか。梅田ではブルク7でも上映されていますが、僕はやっぱり人が少ない動物園前シネフェスタで観て参りました。

マフィアの組織の指令によって、警察学校へ入り警察官となったラウ(アンディ・ラウ)。
警視の指令によって、警察学校を中退しマフィアに潜入した捜査官のヤン(トニー・レオン)。
互いに相反するこの二人の運命が、10年の時を経て交錯するというお話し。

アンディ・ラウとトニー・レオンという二大スタアの競演に加えて、警視役にアンソニー・ウォン、マフィアのボス役にはエリック・ツァン。
他にもケリー・チャンとサミー・チェンがヒロインで登場するなど、実に豪華なキャスティング。ストーリーも良く出来ている上に、巧に演出されていて近年稀に観る秀作。香港映画好きで無くとも観ておいて損は無い作品のハズ。

が、待ち焦がれ、観る前から持っていた僕の期待ほどには及ばなかったか...。

ヤン役のトニー・レオンは終始暗くて(立場上しかたないが)、役者として素晴らしい彼も今回の役はハマリ役では無かったように思える。またエリック・ツァンは彼のイメージが有り過ぎるだけに、マフィアのボスという役がどうも貫禄が無くしっくりこないのが頭に残る。サミー・チェンやケリー・チャンにいたってはほぼオマケ的扱い。これらは僕の持ってた期待の方が大きかったからだろうな。
にしてもラウは署内で堂々とボスに携帯で連絡したり、捜査中なのにこっそりメール送ったり、世の中そんなもんなんだろうか。ケリー・チャンはパソコン使って仕事してるように観えて、実はゲームしてたのには笑ったけどね。

大ヒットを飛ばしたこの「無間道」、香港ではすでに「無間道2」が公開され、さらに年内には「無間道3」まで公開されるという。
パート2は若き日のヤン(ショーン・ユー)とラウ(エディソン・チャン)の頃の話。2では主にウォン警視(アンソニー・ウォン)とサム(エリック・ツァン)が主役だが、新にフランシス・ンやカリーナ・ラウなんかが登場するらしい。
続くパート3は今作の後日談で、再びアンディ・ラウが主役。回想シーンの中でトニー・レオンのヤンも登場するらしい。また新にレオン・ライも出演しているそうだ。大ヒットした話題作の続編だから、やっぱり前作を上回るようなインパクトは期待できないという評判。しかし、今作で築き上げられた「無間道ワールド」は観客を堪能させるのに充分な作品になるんだろうな。

ハリウッドリメイク版は、私的にはブラッド・ピットはラウ役を、ヤン役にはコリン・ファレルなんかがいいかな。また期待できそうです。

次回は「ブラックマスク2」をご報告します。