「チャップリンの黄金狂時代」

08/Aug./2003

  

続いて「チャップリンの黄金狂時代」、1925年の作品。
これまた多いに笑わせてくれた喜劇、台詞も含めたナレーションをチャップリン自身が語っている。

アラスカの雪山に金鉱が発見される。多くの人々が一攫千金を求めてこの地にやって来た。そこへお馴染み姿で登場する、冒険家チャーリーもその一人。吹雪に遭って避難した雪山の小屋でのドタバタ騒動と、麓の街で出会った酒場の女性に恋おちるドラマチックコメディ。チャップリン喜劇の醍醐味を素直に楽しめる笑いの連続だ。

なんとも面白い。
これがチャップリンの魅力なんだろうか。いつもなら、映画を観ていてもこれくらいでは観客も笑わないだろうと思うシーンでも、クスクスゲラゲラ周囲から聞こえてくる笑い声に思わず僕も誘われる。
空腹のあまり人間が七面鳥に見えて、その七面鳥の着ぐるみを着てのコントなんて今となっては典型的に古臭いのに、爆笑してしまう。
他にもこの作品にはチャップリンお馴染みの数々の名作シーンが登場します。
履いていた靴をさも美味しそうに煮て食べるチャップリン、仕草も芸が細かい。
それに崖っぷちに傾く小屋。面白おかしくてそれでいてハラハラドキドキさせる名シーン。
そしてパンとフォークを脚に観たてて踊るパフォーマンス。このシーンは昔の記憶にわずかしか残っていなかった、心が震えるほど感動した。まさにパントハイムの至芸だ。動きだけが凄いのではない、彼の表情が実に豊か!

チャップリン名作の数々、まだまだ続きます。
是非とも観なきゃ損ですよ!

次回は場所を天六に移して「トエンティマン・ブラザーズ」です。