「金玉満堂/決戦!炎の料理人」

26/May/2003

  

レスリー・チャンの追悼上映はここ動物園前シネフェスタでも行われています。
今回、初日朝一番目に観ましたのは「金玉満堂/決戦!炎の料理人」95年、もちろん香港の作品。
フェスティバルゲートに到着したのは10時前、すでにエレベータ前に出来ている行列にオドロキ! 一瞬あせりましたが、シネフェスタまで行く7Fのエレベータ前に行列が出来ていて、6F止まりのエレベータには誰も並んでいませんでした。朝一番にシネフェスタでご覧になられる時は、6Fエレベータで上がってそこからエスカレータで劇場まで行った方が速いかもしれませんね。

さて今回の「金玉満堂」。
主演はもちろんレスリー・チャン、ヒロインは「金枝玉葉」に引き続いて、今回もアニタ・ユン。副題の通りベースとなっているのは一応料理なんだけど、これがまた料理そっちのけのバカ騒ぎ。香港映画特有のコテコテ、お話しは勢いだけで強引に進んで行く。
レスリーの役どころはヤクザ。だけど彼はカナダに移住した山口百恵に会うために、料理も出来ないのにカナダのホテルレストランのシェフ目指して試験を受けるというまたわけのわからない始まり。
そんなレスリーにシェフの修行として老舗の料理店を紹介するのが名料理人のチウ・マンチェク。その店のオーナーシェフがロー・ガーインで、その娘がアニタ・ユンというわけだ。

しかし、お話しは全然進展しない。
レスリーは料理の腕を磨くどころか、アニタ・ユンとの恋物語で、ストーリは暴走する。三浦友和×山口百恵共演の「伊豆の踊り子」のわけのわからんパロディまでやる始末。
そうこうしているうちに、店に悪徳料理人がやって来て料理の勝負を挑んで来る。もし負ければ店の権利を譲れというやつだ。

こうして、突如として本筋のように料理対決が行われる。料理はもうおなじみのクンフー料理。だけど次々と繰り出される料理は絶品ですよ!
チウ・マンチェク(趙文卓、香港名ウィン・チャオ)は「国姓爺合戦」主演の人。カンフーの達人役が多いですね、その為か本作でもストーリにあまり関係のないアクションの見せ場があったりします。
悪徳料理人の役はホン・ヤンヤン(熊欣欣、通称くまきんきん)、なんとなくジェット・リー(李連杰)に似ていますね。それもそのはず、この人はジェット・リーのスタントマンとして映画界に入り、「黄飛鴻」シリーズにすべて出演している。ツイ・ハーク監督作品でスキンヘッドの悪役が登場したらおそらく彼でしょう。

レスリーもなかなかコメディできるんやなぁとなかなか面白い作品。
今ではもうあまり観られないような、勢いだけの香港映画を、もう一度改めて観るのもいいものです。

次回は続けて観ました「欲望の翼」をご報告します。