「上海グランド」

16/May/2003

  

梅田ガーデンシネマで上映されるレスリー・チャン追悼上映の第2弾は「上海グランド」96年香港。原題は「新上海灘」これは80年代に60%以上の視聴率を叩き出したという香港のテレビドラマ「上海灘」(主演:チョウ・ユンファ)のリメイク映画となる。

主演はアンディ・ラウとレスリー・チャンの二人。
この他に二人の間に挟まれるヒロインとして、ニン・チン(若い!こないだの「ミッシング・ガン」に出演していた時のようにおばはんみたいだった。いつの間に老けたんだろう...)がいる。
TVドラマの「上海灘」はこのヒロインも含めて三人主演ということでしたが、この映画では流れ上三つの章に分かれているものの、実質はアンディとレスリーの二人主演だと思う。

1930年代の上海が舞台。この時代は日本が満州を統治していた時代。
アンディは上海の街で便所の汲み取りをしながら生活するチンピラ。しかしいつかは俺ものし上がってこの街を牛耳ると、野望を抱いている。
レスリーは台湾の反日同盟の一員。日本軍や、彼らに癒着する中国人らの組織に追われ続け、この街に流れ付いた。この二人が出会い、やがて友情に結ばれ、上海の裏社会でのし上がっていくことになる。

そんな中でアンディは、上海を牛耳る黒社会のボスの娘、ニン・チンに恋をしていた。そのニン・チンは、いつか出会った男がずっと忘れらず、過去を引きずっていた。また一方でレスリーは反日同盟の一員として、売国奴に殺された同志達の仇を討つという使命があった。

とそんな感じで話しは進んでいく。連続ドラマの映画化とあって、物語はテンポよくあれよあれよと進んでいく。でも話しとしては非常に良く出来ていてなかなか感心した。当時の上海が再現されたクラシックな街並みや衣装なんかは見事だ。
しかし最後に感動出来なかったのは何故だろう? やっぱりレスリーとアンディの絆が今一つ描ききれてなかったからかな。アンディは一方的にニン・チンに恋をして、ふられてしまったみたいな損な役回りのままで終わってしまったしね。もとはドラマなので、そこらへんをはっしょったのだろうか、残念だ。

香港映画好きでなくとも楽しめるなかなか楽しめる作品ではあります、観て損のないことでしょう。

次回は「デアデビル」をご紹介します。