「ボイス」

15/May/2003

  

さて、シネフェスタで続けて観たのは「ボイス」2002年韓国。昨年、韓国で大ヒットしたホラー映画だ。
今回は以前に観た「カルマ」のような“幽霊が見える”という映画ではなく、「リング」や「呪怨」のような“呪い”のお話。呪われては次々と犠牲者が出るというもの、その呪いの手段というのがこの映画ではなんと身近な“携帯電話”。

いまや誰しもが持っている携帯電話、しかし突如かかってきた発信者不明の着信音。いったい誰からかと電話に出てみたところ、聞こえるのは意味不明な怪音...。
そう、あなたは呪われたということだ。
まさに呪いの着信音、いやはやなんとも恐ろしいことだ。

そしてその犠牲者に共通することは、携帯の電話番号の末4ケタが6644だったこと。6は西洋では悪魔を暗示し、4は東洋では死を意味する。というのはこじつけだろうか? 実際にこの映画の監督、当時の自分の携帯番号が...6644だったらしい!

いったいこの呪いの根拠は何なのか?
それは映画を観て行くと明らかにされることなのだが、よくよく考えるとこの映画、よくわからんことが多い。二つ携帯を持っていて? 一つは解約して? 残ったのがどうたらこうたらって一体何のこっちゃ? でもストーリはそんなのを関係無しにバンバン進んでいって、もう見せるところは見せてくれます。

この映画の観どころはやはりヨンジュを演じたあの子役。「呪怨」の敏雄くんはただそこにいるだけだったけど、この映画は凄い。この子の演技が一番怖いような...。この子を観るだけでも、この映画を観る価値があると思います。

呪いの貞子もといジニを演じた女優もなかなかのもの。一度は死んだと思っていたのに、いきなり立ち上がってくるなんてよくあるパターンです。でもそれを予想だにもしなかったのは、彼女の迫真の演技によるものでしょう。
最後のクライマックスのシーンは見せ場だと思うのに、ちょっと映像がわかりにくかったかな。もう少しゆっくり描写して動きもリアルにした方がよかったかも。

ホラー映画、お次ぎは「the EYE」がお勧め。こちらは“幽霊が見える”映画。あまりの怖さに退場者続出との噂、これは楽しみですね。

次回はレスリー・チャン追悼上映第2弾、「上海グランド」をご紹介します。